研究課題/領域番号 |
20K09079
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
吉田 晋 山口大学, 医学部, 特別医学研究員 (60554805)
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研究分担者 |
硲 彰一 山口大学, 医学部, 特別医学研究員 (50253159)
鈴木 伸明 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (50526910)
友近 忍 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (30403679)
徐 明 山口大学, 大学院医学系研究科, 学術研究員(寄附金) (40645503)
中上 裕有樹 下関市立大学, 経済学部, 准教授 (30843304)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 大腸癌 / 腫瘍浸潤リンパ球 / マスサイトメトリー / CyTOF |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らはこれまでに、大腸癌において、CD4陽性細胞とFOXP3陽性細胞の腫瘍浸潤リンパ球(TILs)の数が共に少ない症例で、有意に予後不良であったことを報告した(Kuwahara T, Hazama S, Suzuki N, et al:Br J Cancer 2019)。しかし、これらの細胞機能については未だ不明である。本研究では、新規症例でTILsの免疫染色とマスサイトメトリーを用いて、腫瘍浸潤CD4およびFOXP3陽性T細胞を始めとする様々な免疫細胞がどのような役割を果たしているのかを解明する。それにより、大腸癌局所における免疫病態の解析が可能となり、個別化医療の構築につながる。
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研究成果の概要 |
大腸癌腫瘍浸潤CD4陽性細胞とFOXP3陽性細胞のそれぞれの細胞機能を詳細に解明するには至らなかったが、局所免疫反応と全身性炎症反応との関連を解析した研究により成果を得た。既報では大腸癌組織中の腫瘍細胞と間質細胞のどちらが血中IL-6に強い影響を与えるかは不明であった。CyTOFを用いた研究によって、大腸癌における間質細胞と血中IL-6濃度に有意な相関を認め、さらに腫瘍浸潤免疫細胞におけるIL-6高発現は抑制性の免疫細胞(MDSC、effector制御性T細胞)の高集積と関連があり、予後不良の一因となっている可能性があるという新たな知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で、大腸癌における間質細胞と血中IL-6濃度に有意な相関を認め、さらに腫瘍浸潤細胞におけるIL-6高発現は抑制性の免疫細胞(MDSC、effector制御性T細胞)の高集積と関連があり、予後不良の一因となっている可能性があるという新たな知見が得られた。大腸癌に対する治療戦略をたてる上で、本研究がその一助となる可能性がある。
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