研究課題/領域番号 |
20K09103
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
貝田 佐知子 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70710234)
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研究分担者 |
仲 成幸 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10359771)
谷 眞至 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60236677)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | MRI造影剤 / ポリマー / ドラッグデリバリー / 肝細胞癌 / ナノメディカル / 抗がん剤 / ドラッグデリバリーシステム / 転移性肝癌 / 造影MRI / 蛍光色素 / Drug delivery system / polymer |
研究開始時の研究の概要 |
初年度にMRI造影剤(Gd-DOTA)/蛍光色素(IR820)含有ポリマーを作製し、薬剤含有量、粒子径、毒性、生体内安定性、MRI造影効果などの薬理学的特性を検証する。 ラット肝癌細胞(KDH-8) をラット肝臓実質内に直接移植し、同所性肝癌モデルを作製する。移植後9日前後経過し、腫瘍が肝内にて1cm前後に発育したものを使用する。 Gd-DOTA / IR820ポリマーをラット同所性肝癌モデルに投与(尾静脈、動注投与)し、3テスラMRI装置を用いT1WIにて撮像する。 MRI撮影評価の後直ちに開腹しNIR蛍光イメージによる観察を行う。腫瘍および正常組織を摘出し、各組織内における薬剤の量的評価を行う。
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研究成果の概要 |
Gd-DOTA/IR820ポリマー作成し、N1-H1 hepatoma cell をラットの肝臓に移植して作成した肝癌モデルにおいて、肝動脈より当該ミセルを注入し、MRI 造影効果を確認することが可能であった。当該ポリマーは高分子ポリマーとして約33nm のサイズであり、EPR 効果により血管透過性の亢進した腫瘍組織内部の血管から腫瘍内に選択的に送達でき、長い血中滞留性を有し、またミセル崩壊が徐々に進むことから、内包する薬剤の徐放性をあわせもつことを確認した。さらに、MRI 造影効果の指標である緩和能はGd-DTPAに比べ約8倍を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新たなキャリアであるポリマーで製剤することにより、さらに実現可能で既存の造影剤を凌駕する診断薬を作製し、評価する研究である。癌治療において、腫瘍への十分な造影剤の集積を可能にする造影剤を使用した術前・術中・術後のシームレスな画像支援を実現するMR・蛍光デュアルイメージング法の開発は前例がなく、極めて独創的である。
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