研究課題/領域番号 |
20K09115
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 千葉県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
星野 敢 千葉県がんセンター(研究所), 消化器外科, 主任医長 (10400904)
|
研究分担者 |
横田 元 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (20649280)
森 康久仁 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (40361414)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | Radiogenomics / 人工知能 / AI / 癌不均一性 / TMB / 大腸癌 / 不均一性 / 癌 |
研究開始時の研究の概要 |
薬物の効果、副作用、費用対効果の観点から個々の患者からの遺伝学的情報を収集し有効な患者を選択することが望まれる。原発巣組織を主体とした遺伝学的評価では「不均一性を伴う」患者個体全体の病態の把握は困難と考えられる。また膨大で異なるオミクス情報を人為的に解析することは容易ではない。我々は画像から遺伝学的情報を解明するRadiogenomics理論に着目し研究開発を進めさらに人工知能 (AI)を用いた統合解析を開始した。本研究においては、大腸癌、食道癌を対象とし、癌の不均一性に着目し、画像情報をAIを用いて解析し、バイオマーカーの値を予測し、有効な患者群を同定するプラットフォームの構築を目的とする。
|
研究成果の概要 |
肝転移を有する大腸癌(CRC)患者24名から得られた原発巣と肝転移巣からDNAを抽出し、次世代シーケンシングによってTMBの値を評価した。TMBが10/100 Mb以上である場合を高値とした。CTを用いた機械学習によるRadiogenomics解析と予測モデルの構築が行われた。7名(29.2%)において、原発巣と肝転移巣のTMB状態が異なることが示された。Radiogenomics解析は、TMBが高値か低値かを予測のために行われた。ROCでの最大値は、原発CRCでは0.732、肝転移を伴うCRCでは0.812だった。構築モデルの感度は0.857、特異度は0.600、正確性は0.682であった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Radiogenomicsの手法を用いれば、生検困難な病巣の遺伝学的情報を類推し、更にはmultisamplingによる弊害(implantationや施行による副次的障害の発生)を回避することが可能となる。また、遺伝学的な検索は時間的・経済的に高コストであるが(遺伝子パネル検査:約60万円/1回、3から4週)であるが、この方法論が確立すれば日常の画像検査で分子生物学的手法を用いた遺伝学的検索の代替となり得る。今後はこのようなアプローチが癌の不均一性の克服、ひいては個別化医療の一助となる可能性がある。
|