研究課題/領域番号 |
20K09116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
木下 敬史 愛知県がんセンター(研究所), 分子診断TR分野, 研究員 (40467311)
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研究分担者 |
細田 和貴 愛知県がんセンター(研究所), がん情報・対策研究分野, 研究員 (00728412)
田口 歩 愛知県がんセンター(研究所), 分子診断TR分野, 分野長 (50817567)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 大腸癌 / 転移 / in vivo selection / PDXモデル / プロテオミクス / 細胞表面タンパク質 / 術前化学放射線療法 / 血液バイオマーカー / 肝転移 / 腹膜転移 / リン酸化タンパク質 / 腹膜播種 / 細胞表面タンパク / PDX |
研究開始時の研究の概要 |
転移性大腸癌はいまだ難治である。本研究では、同一症例の原発巣と転移巣から採取した大腸癌腫瘍組織からPDXモデルを作成し、特に細胞表面タンパクのプロテオーム(サーフェスオーム)解析に重点を置いた網羅的な多層プロテオーム解析を行う。これにより、大腸癌転移の分子機構を解明するとともに、転移巣に特徴的な細胞表面タンパク分子を同定し、大腸癌転移再発を制御するための新規分子標的治療法を開発する。
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研究成果の概要 |
1. in vivo selectionによって作成した高腹膜転移性マウス大腸癌細胞株CT26において、アクチン結合タンパク質AVILが転移能を亢進させることを明らかにした。またAVILはIFNシグナルによって制御されること、下流の分子としてチロシンフォスファターゼがAVILに結合することを見出した。2. 大腸癌原発巣66例、肝転移巣28例(うち同一症例由来のペア5症例を含む)においてPDXモデルの作成に成功し、多層オミクス解析を行った。3. 直腸癌マウスモデルの血漿プロテオーム解析から、局所進行直腸癌における術前化学放射線療法の新規効果予測血液バイオマーカーとしてVEGFR3を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸癌の転移再発に関わる分子機構の解明に向けて、90例を超える大腸癌PDXライブラリなど大規模な生体材料基盤を整備し、また付随する多層オミクスデータ基盤も構築できた。本研究課題によって、大腸癌の新規転移関連分子AVILの同定や、局所進行直腸癌における新規術前化学放射線療法効果予測血液バイオマーカーVEGFR3の同定など、難治である転移性大腸癌に対する革新的な分子標的薬・バイオマーカー開発の基盤となる多くの情報が得られた。
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