研究課題/領域番号 |
20K09117
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
大徳 和之 弘前大学, 医学研究科, 教授 (50374822)
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研究分担者 |
瀬谷 和彦 弘前大学, 医学研究科, 助教 (40281919)
于 在強 弘前大学, 医学研究科, 助教 (40624268)
今泉 忠淳 弘前大学, 医学研究科, 教授 (90232602)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 大動脈弁石灰化 / 大動脈弁間質細胞 / 症候性大動脈弁狭窄症 / 黄連解毒湯 / 重症大動脈弁狭窄症 / メノキナン-4 / プレグナンX受容体 / Wnt5a / CD34陰性細胞 / 大動脈弁異所性石灰化 / 大動脈弁狭窄症 / 薬物療法 |
研究開始時の研究の概要 |
(1)PXRを介する骨形成タンパク質(BMP2)発現の分子機構解明 ワルファリンやMK-4により活性化したPXRによるBMP2発現亢進の分子機構を明らかにし、大動脈弁異所性石灰化に寄与するタンパク質を明らかにする。 (2)PXRを介する大動脈弁異所性石灰化の病態生理学的意義 ラット大動脈弁を用いて加齢によるPXR発現の変化を調べ、細胞老化との関連を検討する。さらに、薬物開発を見据え、PXRを介する異所性石灰化の機能特異性や組織特異性を調べる。
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研究実績の概要 |
ヒト大動脈弁の異所性石灰化はさまざまな骨形成因子によって誘導されるが、弁石灰化の由来細胞については不明瞭なままである。本研究室において、ヒト大動脈弁間質細胞(Human aortic valve interstitial cells: HAVICs)では間葉系幹細胞のマーカーであるCD73とCD90、CD125と内皮細胞マーカーであるVEGFR2が共に陽性であること、さらにCD34陰性細胞が大動脈弁石灰化に関与していることを明らかにした。正常のHAVICsはCD34陽性である一方で、大動脈弁狭窄症患者から抽出したHAVICsにおけるCD34の病態生理学的な役割については不明のままである。HAVICsにおいてCD34陽性から陰性に形質転換するかどうかを確かめるため、二つのサイトカイン(TNF-α とTGF-β)の効果を比較検討した。TGF-βと異なりTNF-αはHAVICsの石灰化を誘導したが、CD34と細胞外マトリックスタンパクであるテネイシンXとマトリックスGlaタンパクの遺伝子発現を抑制した。CD34の過剰発現はテネイシンXとマトリックスGlaタンパクの遺伝子発現を維持したまま、TNF-αによる石灰化を抑制した。DNAマイクロアレイによりCD34陰性細胞ではCD34陽性細胞と比較してテネイシンXの発現が低いことを見い出した。これらの結果はCD34の役割はテネイシンXのような細胞外マトリックスタンパクの発現を維持することによりHAVICs石灰化を抑制することを示唆する。
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