研究課題/領域番号 |
20K09157
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
井関 陽平 日本医科大学, 医学部, 助教 (00817760)
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研究分担者 |
藤井 正大 日本医科大学, 医学部, 准教授 (60297926)
別所 竜蔵 日本医科大学, 医学部, 教授 (60281432)
丸山 雄二 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50328837)
秋元 敏雄 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30184112)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | AQP7 / 心筋保護 / アクアポリン7 / del Nido心筋保護液 / アクアポリン7 / AQP 7 / del NIDO心筋保護液 / del Nido |
研究開始時の研究の概要 |
肥満状態では心臓におけるAQP7の発現が低下しているとの指摘もあり,本研究では高カリウム心筋保護液に対しAQP7欠損の及ぼす影響を解明する。本研究は野生型マウス(C57B6N)とAQP7欠損マウス(C57B6Nベース)を使用し,摘出心とLangendorff灌流装置を用いて,小児領域で頻用されるdel Nido液について以下の課題を行う.(課題1)AQP7欠損が小児領域で評価の高いdel Nido心筋保護液による心筋保護効果に及ぼす影響.(課題2)週齢による違いの検討.(課題3)St Thomas' Hospital 2号液との比較.
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研究成果の概要 |
本研究では、アクアポリン7(AQP7)欠損状態の心臓において、del Nido心筋保護液の効果にどのような影響を及ぼすかを目的として、AQP7ノックアウト(KO)マウスの摘出心を用いたランゲンドルフ灌流モデルで検討した。 BRCよりKOマウスの精子を手配し、外部業者で復元・繁殖を行った。また、本実験で使用するdel Nido心筋保護液(DN液)の開発調整を行い、野生型(WT)マウスの摘出心において心筋保護効果が発揮されることを実証し、KOマウスにおいてもDN液が有効であることが示された。さらにWTとKOマウスの差として、AQP7欠損状態の方がマロンジアルデヒドやIL-6の心筋含有量は抑制された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
AQP7は心筋のエネルギー代謝に関わっていることは知られていたが、心筋虚血においてAQP7欠損がいかなる影響を及ぼすか、さらにcardioplegic arrestとの関係は明らかにされていなかったが、AQP7-KOマウスを用いたLangendorff灌流心を用いた本研究で、高カリウム組成の心筋保護液であるDNCを用いた実験ではWTマウスよりもKOマウスの方が、心機能の回復率が良好で心筋障害も抑制されていることは興味深い。このことから、心筋全虚血においてはAQP7チャンネルをブロックすることは再灌流後の浮腫予防につながり、心筋保護効果を発揮する可能性がある。
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