研究課題/領域番号 |
20K09162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
高尾 仁二 三重大学, 医学系研究科, 教授 (30263007)
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研究分担者 |
中山 良平 立命館大学, 理工学部, 教授 (20402688)
鳥羽 修平 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (20806111)
金田 真吏 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30793418)
内田 克典 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (60362349)
久保岡 牧子 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (60832524)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 機械学習 / 深層学習 / 早期肺腺癌 / CT / AIS / MIA / CNN / AI / CT画像 / Deep learning / 早期肺癌 / 画像診断 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究によりAIによる補助診断が従来の専門医による読影に比べて診断精度が高いことが明らかになれば、CT画像所見としては鑑別が困難である肺癌において前癌病変、早期癌、浸潤癌などの鑑別診断を高精度で可能とし、手術適応までのCTフォローアップの是非など有用な臨床情報を与えることとなる。 また学際的には、本研究は医用画像におけるAI診断への継続発展を目指すための先駆け研究と位置付けられ、多施設参加による大規模データの移植とプログラムの検証・モニタリングを繰り返し実用に耐える自動画像診断プラットフォームの臨床応用を最終目標とするプロジェクトにおける先駆けとなることが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究課題では、高分解能CT画像で前癌病変(AAH)~早期肺癌(AIS)~微小浸潤肺腺癌(MIA))の鑑別診断を客観的に高精度診断するためのAI画像補助診断プログラムの臨床的実装を目指している。 CTの2D画像よりも3D画像データの方が診断精度(特に、前癌病変(AAH)~早期肺癌(AIS)~微小浸潤肺腺癌癌(MIA))が向上することが示唆されたが、3Dボリューム、CT濃度閾値分析などのCT画像分析による病理学的浸潤径の予測精度は非浸潤病変と浸潤癌を判別する精度においてAUC 0.81にとどまった。*病理診断は腺癌71例、扁平上皮癌5例で、stage 0; 28(AAH 3,AIS 25)例, stage IA1; 37 (うち、MIA 12, Lepidic 11) 例, stage IA2; 6例であり、非浸潤病変(AAH+AIS) 28例と浸潤癌 (MIA以上)43例を判別する精度はAUC 0.81であった要旨は、2023年世界肺癌学会(シンガポール)にて研究分担者の金田真吏が報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
手術を施行された臨床病期IA1期(高解像度CTで充実径が10立方mm以下)肺癌手術症例を中心に手術前CT画像の専門医による評価に対して、AIプログラムを用いた客観的診断の優位性は示唆されたが、3D評価を用いても偽陽性、偽陰性の低減効果は大きくなかった。エラーの主因は病理学的無気肺(特に、AAHをoverdiagnosisする場合において)と考えられたが、これは体積のみでなく形状も含めた判別によっても指摘は困難であった。 判別能の解析では、病理学的無気肺が誤診断(特に、AAHをoverdiagnosisする場合において)の要因になっており、これは体積のみでなく形状も含めた機械学習で精度向上は困難であり、経時的変化の情報を加えることが必要ではないかと考えたが、必要十分な症例を集積することが困難であったことから、経時的変化が極めて緩徐である上に個体差が大きくまとまったデータベースとしての利用を断念した。 以上、現在の手法ではこれ以上の精度向上は困難であり、浸潤部が大きい(5mm~30㎜)IA3期肺腺癌まで対象を拡大して再検討すべきと判断したために、研究期間を延長申請した。
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今後の研究の推進方策 |
先に記した研究進捗状況を鑑みて、検討対象を早期病変から初期浸潤癌まで広げることによりAIが精度よく浸潤癌と非浸潤癌を判別する精度の向上は期待できるが、初期浸潤癌の多様性は拡大するため、画像の質的特徴量を利用しているAI診断が、腫瘍浸潤部に相当するsolid partの『サイズ』(専門医が視覚的な鑑別診断で利用している指標)以上に鋭敏な新たな鑑別因子を抽出し得るか否かを確認することが本年の課題であり、本研究課題の最終目標となる。可能であれば、その画像的特徴を抽出することにより、今後の研究発展に貢献することを期待している。
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