研究課題/領域番号 |
20K09166
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
原 亮介 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 研究協力員 (80866286)
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研究分担者 |
松本 桂太郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80404268)
永安 武 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80284686)
土谷 智史 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員教授 (30437884)
高木 克典 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (90635856)
畑地 豪 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (80437889)
土肥 良一郎 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (00817786)
渡邉 洋之助 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (30457551)
谷口 大輔 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (20773758)
町野 隆介 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (90728081)
小山 正三朗 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (20815972)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ナノバブル / 臓器保存 / 肺移植 / 臓器保存液 / 臓器移植 |
研究開始時の研究の概要 |
臓器移植において、長時間の臓器保存を可能とする技術は治療成績の改善に大きく寄与し、輸送費、医療費等のコスト面においても大きく貢献すると考えられる。 我々は、これまでの研究でナノバブル発生装置を用いた新たな臓器保存液の開発を行ってきた。主に小動物でのデータで、窒素ナノバブル臓器保存液を使用することで臓器損傷の低減が可能であるとの有効性が確認できた。これを元に、臨床応用へ向けた運搬環境による変化、作製方法の確立、大動物におけるデータの確立により、窒素ナノバブル臓器保存液の臨床応用への有効性を検討する。
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研究成果の概要 |
臓器保存液であるEP-TU液と、それを窒素ナノバブル化したナノバブルEP-TU液を用いてラット肺の臓器保存効果を比較する実験を行った。F344ラットの左肺を摘出後、それぞれの保存液で灌流・保存し、4時間から48時間後に評価を実施。結果、窒素ナノバブル化した保存液が肺組織の虚血性障害を抑制する可能性が示唆された。大動物であるブタの肺を用いた実験では、一部でラットと同等の効果が得られなかったため、再度ラット肺での実験を追加。今後はラット及びブタでの移植実験を予定し、炎症性サイトカインの測定を行う計画である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は、臓器移植の成功率を向上させるための新しい保存方法を検討するものである。窒素ナノバブルEP-TU液の使用により、臓器保存中の虚血性障害が抑制される可能性が示唆された。これにより、移植臓器の品質が向上し、移植待機患者の生存率が上がることが期待される。また、保存技術の進歩は医療コストの削減にも寄与し、広く社会全体に利益をもたらす重要な成果である。さらなる研究により、他の臓器や異なる保存期間においても同様の効果が確認されれば、臓器移植の現場における標準的な保存方法として普及する可能性がある。これにより、移植手術の成功率がさらに向上し、多くの患者にとって救命の手段となることが期待される。
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