研究課題/領域番号 |
20K09179
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
佐野 由文 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (60322228)
|
研究分担者 |
坂上 倫久 愛媛大学, 医学系研究科, 講師(特定教員) (20709266)
岡崎 幹生 岡山大学, 大学病院, 講師 (50467750)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 肺がん / 癌免疫チェックポイント阻害剤 / PD-L1 / NEDD8 / 肺癌 / 免疫回避機構 / 癌免疫チェックポイント / 転写 / 翻訳後修飾 / Nedd8 / 免疫チェックポイント阻害 / 肺癌細胞 / 免疫チェックポイント阻害剤 / Neddylation / 免疫チェックポイント |
研究開始時の研究の概要 |
Programmed death-ligand 1 (PD-L1)は、肺癌細胞の免疫回避機構に必須である。その受容体であるPD-1の阻害抗体は、PD-L1陽性肺癌に対して劇的な癌縮小効果を認めた。しかし、その有効性は肺癌患者全体の20-30%程度に限定されており、その効率化が急務である。本研究では、癌細胞における免疫回避リガンドの発現量を規定するNedd8活性化-不活性化のバランス機序の解明を目指すとともに、腫瘍の免疫回避機構におけるNedd8活性の役割について明らかにする。
|
研究成果の概要 |
免疫チェックポイント阻害薬の治療効果と肺がん組織におけるPD-L1の発現量には正の相関があり、肺癌細胞におけるPD-L1の発現制御機構が注目されている。本研究では、NEDD8化阻害剤であるMLN4924を用いて、PD-L1発現制御を司るNEDD8修飾依存的に活性化するPD-L1転写因子を同定し、肺癌細胞におけるPD-L1の新規発現制御メカニズムを明らかにすることを目的として研究を実施した。その結果、MLN4924は肺癌細胞における解糖系を亢進させ、従来報告されているインタフェロン依存的なPD-L1発現亢進カスケードとは異なる新規のシグナルを介してPD-L1の発現制御を担うことが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた研究成果は、癌免疫チェックポイント阻害療法で最も重要な肺癌細胞におけるPD-L1の発現制御メカニズムの一端を明らかにしたものであり、今後の肺がん治療にとって重要なエビデンスとなる。PD-L1の発現量を自在に制御できる手法が開発できると、癌免疫チェックポイント阻害剤を用いた肺がん治療の効率向上が期待でき、今後の臨床研究に大きくつながるものと考えられる。
|