研究課題/領域番号 |
20K09189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
神田 恵 旭川医科大学, 医学部, 講師 (50516820)
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研究分担者 |
神田 浩嗣 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (00550641)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 疼痛治療 / 遺伝子治療 / ウイルスベクター / GABA / 神経障害性疼痛 / 慢性疼痛 / 導入遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性疼痛は患者の生活の質(QOL)を大きく損なう。特に神経にまで損傷が及んだ際等に 生じる神経障害性疼痛は難治性であり、従来の治療が効力を示さない場合も多い。さらに、オピオイドを含む既存の鎮痛薬は、副作用の出現や薬物依存の危険性を孕んでいる。このような現状から、新たな作用機序を持った次世代の鎮痛薬の創製や、治療法が切望されている。我々はこれまでに、ヘルペスウイルスによる遺伝子治療が神経障害性疼痛に有効であることを示してきた。これらの成果を踏まえ、本研究では、神経組織へ特異的に遺伝子を導入することが可能なアデノ随伴ウイルスによる遺伝子治療を行い、その有用性と鎮痛機序を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究によって以下の1)~3)に示す研究成果を得た。1)GABA産生の促進のためGAD67を導入するアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを作成した。作成したAAVベクターには、神経細胞特異的に標的遺伝子を発現させるためのプロモーターを装備させ神経組織でのみGABA産生が促進する機能を付加させた。2)初代培養神経細胞を用いて、作成したAAVベクターの機能評価を行った。3)実験動物(ラット)を用いて、作成したAAVベクターの機能評価を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウイルスベクターを用いた遺伝子治療はがん治療、代謝疾患、神経疾患などの分野での臨床応用が国内で開始されている。しかしながら神経障害性疼痛に対する遺伝子治療は確立されていない。これに対し我々はこれまでに痛みの遺伝子治療の有用性や、神経障害性疼痛の機序を解明する研究成果を報告してきた。本研究では神経障害性疼痛を緩和するウイルスベクターを作成し細胞実験及び動物実験で用いて得られた成果を国内学会および英文誌へ報告した。本研究の成果は慢性疼痛の新しい治療法の開発と臨床応用へと繋がるものであり、将来的には疼痛患者のQOL改善と国民の健康維持に寄与すると考える。
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