研究課題/領域番号 |
20K09193
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 (2021-2022) 名古屋大学 (2020) |
研究代表者 |
入江 克雅 和歌山県立医科大学, 薬学部, 准教授 (20415087)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | イオンチャネル / 局所麻酔薬 / 構造生物学 / 電気生理学 / 局所麻酔剤 / 構造解析 / 電気生理 / 分子動力学計算 / ナトリウムチャネル / 構造機能相関 |
研究開始時の研究の概要 |
外科手術や疼痛除去に用いられる薬剤である局所麻酔剤と標的タンパク質であるナトリウムチャネルとの複合体構造を明らかにすることでの極巣麻酔剤の作用機構を理解し、より効率良く・より副作用の少ない局所麻酔剤の開発を可能にすることを目指す。構造解析には極低温電子顕微鏡による単粒子解析を用いて複合体の立体構造の原子分解能での決定を目指す。そして、明らかにした構造情報に基づいてナトリウムチャネル変異体の機能解析を行い局所麻酔剤の作用機序を解明する。
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研究成果の概要 |
当初の目的である極低温電子顕微鏡による単粒子解析でのイオンチャネルの局所麻酔薬との複合体の構造決定は、分解能が不十分であったため、結合様式を決定することはできなかったが、変異体解析を行い局所麻酔剤の認識に関わる残基と相互作用する残基を同定することができた。さらに、構造解析と分子動力学計算から、その残基の役割を明らかにすることができた。 局所麻酔剤はイオンチャネルに結合し機能を発揮する際にはイオン化することが分かっており、イオン化した局所麻酔剤が如何にしてチャネル内にとどまるかについての重要な知見を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
局所麻酔剤は広く使われる薬剤でありながら、未だにこれによる事故が起きています。そのため、より副作用の少ない局所麻酔剤の開発が期待されています。本研究成果は局所麻酔剤の結合の対象分子であるナトリウムチャネルと麻酔剤の結合状態ついての知見を与えるものです。この結合機構が明らかになることで、既存の局所麻酔剤のどの部分を改良すればよいかの知見を得ることができます。本研究では結合に重要になるイオンチャネルのアミノ酸を明らかにし、どのように結合するかを丹念に調べることができました。 よって、今後さらなる研究を進めていくことでより安全な局所麻酔剤の開発につながることが期待されます。
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