研究課題/領域番号 |
20K09206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
森崎 浩 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (60182226)
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研究分担者 |
小杉 志都子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (00317249)
加藤 純悟 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40465018)
寅丸 智子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70594612)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 術後痛遷延化 / 慢性痛 / 中枢性炎症 / fractalkine / ミクログリア / 中枢性感作 / 鎮痛 / 変形性膝関節症 / 術後遷延痛 / バイオマーカー / 機能的MRI |
研究開始時の研究の概要 |
種々の手術において、術後の痛みの長期化が問題となっており、術後患者の生活の質や社会復帰に影響を与えている。我々は脊髄内での炎症反応がこの痛みの遷延化に関与すると仮説を立て、この脊髄に刻まれた痛みの”記憶”が術後痛遷延化の予防・治療のための標的になりうると考えている。そこで、本研究では、手術を受ける患者の脳脊髄液および機能的MRIを解析し、中枢神経系の異常と術後痛遷延化の関連を調べ、予測マーカーの探索を試みる。また、マウスを用いた術後痛遷延化モデルに展開して、より詳細な機序の解明および臨床に還元可能な新規予防・治療薬の探索を行う。
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研究成果の概要 |
本研究での慢性膝関節痛患者を対象とした臨床研究では、多面的疼痛評価が術後6ヶ月時での術後痛遷延化と有意に相関する結果を得た。一方、術前の髄液からはfractalkineが有意に術後痛遷延化と負の相関を示すことが明らかとなった。基礎研究では、マウスモデルでの足掌切開の反復手術による脊髄後角での選択的なミクログリア活性化が術後痛を増強する可能性を見出した。ミクログリアを抗炎症性であるM2タイプに誘導することができれば術後痛増悪を抑制できる可能性が示された。今後は同マウスモデルにおいてfractalkineのミクログリアに対する効果を評価し、新規の術後痛遷延化予防法の確立を模索していく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりPain Catastrophizing Scaleをはじめとする多面的な心理社会面を含めた術前評価の、術後痛遷延化の予測における臨床的価値を示すことができた。こうした多面的評価を術前評価に組み込むことで術後痛遷延化のリスクを評価し、予防法を講じることで、術後痛の軽減・社会復帰への促進につながることが期待される。髄液解析で示されたfractalkine濃度と術後痛遷延化の負の相関は、術後痛遷延化におけるfractalkineの保護的作用を示唆するものであり、術後痛遷延化予防の新規治療法への発展につながる知見である。
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