研究課題/領域番号 |
20K09216
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
山崎 光章 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (70158145)
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研究分担者 |
成田 年 星薬科大学, 薬学部, 教授 (40318613)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 慢性疼痛 / 睡眠障害 / κオピオイド受容体 / 視床下部室傍核 / Clozapine N-oxide / CRISPR-CAS9 / κオピオイド / ストレス反応 / 遺伝子工学 / 室傍核 / 脳波 / κオピオイド受 容体 / 慢性痛 / ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの疫学調査から慢性痛患者の実に50-80%が睡眠に関する問題を訴えている。また、κオピオイド受容体に高い親和性を示す内因性オピオイド・ダイノルフィンは過剰なストレス反応の形成において重要な役割を果たしていることが知られている。本研究は慢性痛と睡眠障害の悪循環が引き起こされる主な原因の一つとしてストレスという広い概念に着目した。そして、さまざまなストレスにおいて共通して中心的な役割を果たしているκオピオイド受容体が睡眠障害と密接に関係することを解明し、新たな治療方法を開発する。
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研究実績の概要 |
慢性痛患者における痛みと睡眠障害は、相互に影響を及ぼし悪循環を形成するため同時に治療することが肝要である。痛みによるストレスが精神心理的障害を引き起こす機序としてκオピオイド受容体(KOR)が重要な役割を果たしている。しかし、KORを介したストレスが睡眠に与える影響は不明である。ここまでの我々の実験結果は薬物の全身投与によるものであり、KORの応答が睡眠に影響を与える神経学的な機序を推定することはできない。そこで、我々は視床下部室傍核のKORを特異的に操作し、KOR応答が睡眠に与える影響を調査した。 【方法】以下の動物の脳波を測定し睡眠状態を評価した。①KOR発現細胞にのみCreリコンビナーゼを含有するマウス(KOR-cre)を用いて、室傍核に存在するKOR細胞に人工のGi共役型受容体(hM4Di)を発現させ、特異的リガンドであるClozapine N-oxide(CNO)によってhM4Diを刺激した。②坐骨神経結紮(PSNL)によって作成した神経障害性疼痛モデルの室傍核KORを、CRISPR-CAS9を搭載したプラスミドをマイクロインジェクションすることによってノックダウンさせた。 【結果】hM4Diによる室傍核のKOR細胞刺激によって、U69,593同様に睡眠時間は減少し、non-REM睡眠の断片化が認められた。CRISPR-CAS9による室傍核KORのノックダウンは神経障害性疼痛モデルの睡眠時間の低下を改善し、non-REM睡眠の断片化を改善した。 【結論】室傍核におけるKORの活性化は睡眠の障害に関与しており、KORの阻害は慢性痛に合併する睡眠障害を改善する可能性がある。
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