研究課題/領域番号 |
20K09218
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
中西 美保 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (40382048)
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研究分担者 |
犬伏 俊郎 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 教授 (20213142)
小山 なつ 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (50135464)
北川 裕利 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50252391)
福井 聖 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (80303783)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 慢性疼痛 / 脳の可塑性変化 / 脳MRI / MRスペクトロスコピー(MR-S) / 乳酸 / NAA / エネルギー代謝 / アストロサイト |
研究開始時の研究の概要 |
神経障害性疼痛は難治性で慢性疼痛への移行が社会的な問題となっている。その原因の一つは脳の可塑的変化で、脳アストロサイトの活性化による慢性化の機序が明らかになっている。近年、脳アストロサイトからニューロンへの乳酸供給が長期記憶には必須であることが明らかになり、慢性疼痛の維持にも乳酸などのエネルギー代謝が関係している可能性がある。本研究は、神経障害性疼痛モデルマウスを用いて①痛みや認知、不快情動などの行動試験、②行動変化と関連する脳部位でのMRスペクトロスコピー(MRS)を用いた代謝物質の測定、③免疫組織化学染色、④代謝物質の脳内投与により、脳エネルギー代謝から見た慢性疼痛のメカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
3年目の令和4年度は、前年に引き続き、坐骨神経部分損傷(partial sciatic nerve ligation, PSL)モデルの疼痛がもたらす脳ネットワーク異常をMRスペクトロスコピー(MRS)で評価した。PSLモデルは、6週齢のC57BL/6系雄性マウスを用いて、大腿上部の坐骨神経の 1/2~1/3を8 -0 絹糸できつく結紮して作成して、坐骨神経を部分結紮しないShamモデルと比較した。 MRIの撮像はイソフルラン麻酔下にAgilent社製の7T MRIシステム(マウス用口径6cmの傾斜磁場コイルとDDR2デジタルRFを付備)にて直径9mmのマウス頭部用自作コイルを用いて、術前3日、術後3日目、7日目、14日目、21日目、28日目に評価し、その結果は、LC modelを用いた評価を進めている。令和4年度後半より、Agilent社製の7T MRIシステムが故障し、修理不能であることが分かったため、4.7T MRI装置BioSpec 47/40 USR(Bruker社製)を用いた撮像方法の確立と、LCモデルでの解析方法の確立も同時に進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度は、年度の後半に、Agilent社製の7T MRIシステム(マウス用口径6cmの傾斜磁場コイルとDDR2デジタルRFを付備)の故障により、新たに、4.7T MRI装置BioSpec 47/40 USR(Bruker社製)を用いた実験系を確立する必要が生じた。脳の評価が可能なコイルなどの備品が揃えるのも時間を要したため、進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究の人員を確保して、新たに4.7T MRI装置BioSpec 47/40 USR(Bruker社製)を用いたMRSの実験系の確立とLC modelによる解析方法の確立を同時に平行させて行うことで、遅れを取り戻す予定である。
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