研究課題/領域番号 |
20K09227
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
木口 倫一 和歌山県立医科大学, 薬学部, 准教授 (90433341)
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研究分担者 |
歌 大介 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 准教授 (70598416)
雑賀 史浩 和歌山県立医科大学, 薬学部, 客員研究員 (10644099)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 痛み / 痒み / 脊髄 / ミクログリア / 神経障害性疼痛 / アロディニア / 皮膚炎 / DREADD / 乾癬 / 接触皮膚炎 |
研究開始時の研究の概要 |
体性感覚(痛み・痒み)の異常は生活の質を著しく損なうため、有効な治療法の確立が望まれている。痛みと痒みの調節機構は異なると考えられているが、その詳細は未だ明らかではない。本研究では、細胞特異的な手法を用いて脊髄や脳のミクログリアを制御し、病的な痛み・痒みにおけるミクログリアの病態生理学的役割を明らかにする。最新のアプローチにより体性感覚異常の病態分子基盤に迫る本研究の波及効果は高いと考えられる。
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研究成果の概要 |
本研究では、慢性疼痛および慢性掻痒におけるミクログリアの関与に着目した。各種病態モデルマウスを作製して解析を行ったところ、いずれも脊髄ミクログリアの活性化ならびに各種炎症性因子の発現増加が認められた。化学遺伝学的手法(DREADD)によりミクログリアを抑制性に制御すると、各種病態モデルマウスにおける痛み・痒みが抑制された。対照的に、ミクログリアを活性化させると、痛みが惹起されることも見出した。ミクログリアの操作によって生じるこれらの現象は、雄マウスにおいてのみ顕著に認められたことから、感覚異常における性に依存したミクログリアの病態生理学的役割の一端を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、痒みは痛みの弱いものであると理解されていたため、その神経化学的理解は痛みに比べて大きく遅れていた。近年では、痛みと痒みは異なる感覚であると捉えられるようになったものの、それらが慢性化した際の病態調節機構の詳細は十分に明らかにされていなかった。本研究では、新しく確立したミクログリア特異的調節法を用いた解析によって、痛み・痒みの病態分子基盤の一端を担うミクログリアの役割を明らかにすることができた。生活の質を著しく損なう慢性疼痛、慢性掻痒に対し、新しい着眼点に基づく新規治療戦略の確立に繋がる成果であり、学術的・社会的意義は高いと考えられる。
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