研究課題/領域番号 |
20K09245
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
萬家 俊博 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (10230848)
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研究分担者 |
小西 周 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (30868823)
山本 和一 愛媛大学, 医学部附属病院, 医員 (40906418)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 麻酔 / 免疫 / プロポフォール / T細胞 / CD8 / 代謝 / 腫瘍 / 感染 / 静脈麻酔薬 / T細胞機能 / 腫瘍免疫応答 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、悪性腫瘍切除術時に使用する麻酔薬の種類により、がんの転移・再発などの予後が左右されることが報告され始め、麻酔方法と長期予後の関係を解明することが必要とされている。申請者らは、静脈麻酔薬プロポフォールが、がん免疫応答の鍵を握るT細胞の代謝状態を変化させることを見出しており、プロポフォールの使用が免疫系を撹乱し、長期予後に影響を与える可能性が示唆される。本研究では、プロポフォールの免疫系に及ぼす影響について、T細胞機能と腫瘍免疫応答を中心に解析する。それにより、麻酔時のT細胞代謝の状態を適切に管理することで、腫瘍免疫応答の低下を防止し、がん患者の長期予後を改善できる新たな戦略の提示を目指す。
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研究成果の概要 |
CD8T細胞はプロポフォールによって解糖系代謝を抑制され、細胞増殖やサイトカイン産生が低下する。それにより、細胞障害活性が低下する。また生体内において、プロポフォールは、感染によるCD8T細胞の増殖やサイトカイン産生を抑制する。 一方で、プロポフォールは活性化したCD8T細胞の生存能を低下させる。これによって、メモリーCD8T細胞の数が減少し、二次免疫応答の強さを低下させる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全身麻酔は免疫を抑制することが知られており、近年、悪性腫瘍切除時に使用する麻酔薬の種類により、がんの転移・再発などの予後が左右されることが報告され始めている。これに伴って、麻酔方法と長期予後の関係を解明することが必要とされている。 本研究は臨床において広く使用されているプロポフォールが起こす免疫抑制作用の一部を明らかにした。さらなる研究によって、がん患者の長期予後を改善させる麻酔時の新たな戦略が提示できると考えられる。
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