研究課題/領域番号 |
20K09257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
萩平 哲 関西医科大学, 医学部, 教授 (90243229)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脳波場胃コヒーレンス / 侵害入力 / 麻酔 / 脳波バイコヒーレンス / 鎮痛度 / モニタリング / 脳波 / バイスペクトル解析 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの研究で脳波のバイスペクトル解析で得られる脳波バイコヒーレンスのピーク高が執刀時の侵害刺激およびその抑制に鋭敏に反応することを示した.これを踏まえ脳波バイコヒーレンスのピーク高が術中の鎮痛度モニターとして利用できるかどうかを客観的に評価することを目的としている.さらに,脳波モニタリングを元にオピオイドを使用した場合と,従来の指標である循環動態の変動などを指標とした管理を比べ周術期のオピオイドの投与が最適化できるかどうかを検討する.また,脳波は侵害刺激によって鋭敏に変化することから,他の脳波パラメータが鎮痛度のモニターになるかどうかについても検討する.
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研究実績の概要 |
本研究は脳波のバイスペクトル解析から得られるパラメータから麻酔中の侵害入力の有無を評価できるかどうかを明らかにしようとしている.バイスペクトル解析とは周波数解析で得られた2つの周波数成分間の非線形的相互作用(QPC; quadratic phase coupling)の程度を調べる解析法である.QPCの程度を示す指標はバイコヒーレンスと呼ばれる.揮発性麻酔薬や静脈麻酔薬であるプロポフォールによる麻酔中の脳波のバイスペクトル解析では周波数-周波数平面上の対角線付近の4Hzあたりと10Hzあたりに2つのピークが生じる. 2022年度までに,倫理委員会の承認を得た後50例の全身麻酔症例について研究を行いデータを収集を終了している. 本研究では,2つのピーク高(pBIC-lowおよびpBIC-high)のいずれか(もしくは両方)が5分間に10%以上低下した場合(プロトコル1)および,いずれか(もしくは両方)が20%未満となった場合(プロトコル2)にフェンタニル1μg/kgを投与し,5分後の変化を観察することとしていた.フェンタニル投与のトリガーとなった時のパラメータ(pBIC-low, pBIC-high)の変化を解析したところ,プロトコル1ではpBIC-low, pBIC-highともフェンタニル投与後にこれらの有意な上昇を認めたが,前値よりは低い値となった.プロトコル1の条件では前値はlocal peakとなっていることが前値に復帰しなかった理由と推察している. 一方,プロトコル2ではフェンタニル1μg/kgの投与により前値に復帰した. それぞれの条件とトリガー別に,同じポイントでの収縮期血圧,心拍数,BIS値を比較したが,いずれの場合にも変化は認められなかった. これらのことから,pBIC-low,pBIC-highは麻酔中の鎮痛の指標として利用できることが示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
メインの研究はデータ解析を終え,論文執筆中であり2023年度中のacceptを目指しているところであるが.サブの研究である小児での研究がやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
現在執筆中の論文の2023年度中のacceptを目指すと同時に,小児での研究を進めてい
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