研究課題/領域番号 |
20K09262
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
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研究分担者 |
柴藤 淳子 湘南医療大学, 臨床医学研究所, 研究員 (10611121)
塩田 清二 湘南医療大学, 薬学部医療薬学科, 教授 (80102375)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | PACAP / CRMP2 / PAC1R / トランスクリプトーム解析 / プロテオーム解析 / PAC1受容体 / pacap / 神経保護 / 神経新生 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではPACAPによる神経保護と再生メカニズム作用機序において重要な働きをする因子を虚血再灌流In vitroモデルとスクラッチ創傷アッセイでのオミックス解析により網羅的に同定する。PACAPによる軸索回復効果が認められた条件でオミックス解析を行い、バイオインフォマティクス解析ソフトを利用した生物学的機能解析やパスウェイ解析を行うことでPACAPによる神経保護と再生における因子やシグナル経路を明らかにする。さらにショットガンプロテオーム法で得られたデータについては、分化誘導、足場タンパク質、軸索ガイダンスなど軸索伸長作用に関与する因子を中心に検討を進める。
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研究成果の概要 |
PACAPによる突起伸長作用はPac1受容体を介するPI3K/AKT、MEK/ERKを主要経路によるCRMP2の脱リン酸化が重要であるが、PACAPによるCRMP2脱リン酸化を含めた突起伸長作用の詳細は不明である。GSK-3β、CDK5、Rho/ROCK によるCRMP2脱リン酸化がPACAP添加から3時間以内で検出されることから、PACAPによるCRMP2脱リン酸化作用に関与する初期因子を特定することが重要だと考え、オミックス解析を行った。その結果、既知のものを含む多くの神経突起伸長に関与するの重要な調節因子が検出され、CRMP2脱リン酸化に関与する可能性のある因子も確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究により、CRMP2のリン酸化が軸索誘導や軸索再生に関与していることが明らかにされている。本報告では、PC12細胞をモデルとしたPACAPのCRMP2の脱リン酸化による突起伸長作用の分子機構について明らかにすることを目的としてオミックス解析を行い、突起伸長作用に関与する初期因子を同定することができた。CRMP2の脱リン酸化作用がアルツハイマー病や多発性硬化症など、神経変性疾患の治療標的として注目されている。PACAPによるCRMP2のリン酸化抑制を促進するメカニズムについて新たな知見を得ることで、新規治療法の開発などに貢献できると考えている。
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