研究課題/領域番号 |
20K09280
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
丸藤 哲 北海道大学, 医学研究院, 名誉教授 (30125306)
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研究分担者 |
和田 剛志 北海道大学, 大学病院, 助教 (30455646)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 外傷 / 自然免疫反応 / 凝固線溶反応 / 播種性血管内凝固症候群(DIC) / 凝固障害 / 凝固 / 線溶 / 播種性血管内凝固症候群 / ヒストン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、 1)DAMPs(histone)とNETsが共同して外傷性DICを引き起こす事を証明する事、 2)外傷初期(線溶亢進型)・後期(線溶抑制型)DICいずれもhistone/NETsによる全身性トロンビン産生が持続する事、 3)生理的凝固制御薬(アンチトロンビン)による治療介入が外傷性DICの予後を改善する事、の証明である。 即ち、histone/NETsを標的とした外傷性DICの最新の病態生理の解明と治療法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
国際血栓止血学会において外傷性凝固障害と外傷に起因する播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation, DIC)の関連を議論し、外傷性凝固障害が重篤化するとDICへ移行するとの合意を総説としてまとめた。外傷症例を対象にしてDICにおける血管内トロンビン産生の証明、DIC発症およびトロンビン産生とアンチトロンビン減少の関係、DIC発症が大量輸血・多臓器機能障害発症と予後に及ぼす影響、そしてトラネキサム酸投与と線溶反応抑制の関係を英文論文として公表し、Histone/NETsが関与する外傷性凝固障害とDICの病態生理を総説としてまとめた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外傷性凝固障害と外傷に起因するDICの関連に関する長年の議論を国際血栓止血学会が取り纏めた社会的意義は非常に高い。取り纏め過程で、外傷症例において多臓器機能障害発症を介して予後に大きな影響を与えるDICの発症機序が、血管内トロンビン産生とアンチトロンビン減少、およびトラネキサム酸投与の観点から解明され、その病態生理にDamage-associated molecular patterns (DAMPs)として知られるHistone/NETsが関与する事を総説としてまとめ得た学術的意義は大きい。
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