研究課題/領域番号 |
20K09283
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
|
研究機関 | 大分大学 (2022-2023) 千葉大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
安部 隆三 大分大学, 医学部, 教授 (30375795)
|
研究分担者 |
中田 孝明 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (20375794)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | ECPR / 心停止 / 蘇生後脳症 / オミックス解析 / トランスレーショナルリサーチ |
研究開始時の研究の概要 |
心肺補助装置による心肺蘇生(ECPR)の適応判断のためには,迅速に高い精度で蘇生後脳症の発症を予測する必要がある.しかし,心停止中に蘇生後脳症の神経学的予後を正確に予測する方法はない. 一方,蛋白質・DNA/RNA の網羅的解析技術の進歩により,早期診断法確立への寄与が期待できる.そこで,蘇生後脳症(ヒト・動物モデル)の血漿を用い, ① 質量分析計を用いた蛋白質網羅的解析(プロテオミクス解析) ② Sequencer を用いたcell-free DNA/RNA の網羅的解析(ゲノム/トランスクリプトミクス解析) を行い,蘇生後脳症の早期予後予測バイオマーカーの探索を目的とした本研究を計画した.
|
研究実績の概要 |
心肺補助装置を用いた心肺蘇生(extracorporeal cardiopulmonary resuscitation: ECPR)の適応判断のためには,心停止中の低灌流・低酸素による蘇生後脳症の発症を,迅速に高い精度で予測する必要があるが,神経学的予後を正確に予測する方法はない.本研究では,蘇生後脳症(ヒト・動物モデル)の血漿を用い,プロテオミクス解析,ゲノム/トランスクリプトミクス解析を行うことで,蘇生後脳症の早期予後予測バイオマーカーの探索を行う. 当初の研究計画では,【1.ラットモデル】心停止蘇生後脳症ラット実験モデル作製と血漿サンプル収集,【2.患者検体】蘇生後脳症患者の血漿サンプル収集,【3.解析】血漿サンプルのプロテオーム解析,の3段階で研究を進める計画であった.しかし,2020-2021年度はCOVID-19対応により,2022年には研究代表者の研究施設異動に伴い研究が遅れており,現在実験環境整備の途上でサンプル収集は開始できていない. 1.については,心停止蘇生後脳症ラット実験モデルとして短時間心停止群と長時間心停止群の2群を作成し,条件を至適化した上で,異なる脳虚血の程度を反映する血漿サンプルを収集するための実験環境整備を進めている.2.に関しては,研究施設異動に伴って対象患者の確保に難渋しており,診療プロトコール変更や共同研究施設の追加を含め検討中である.3.プロテオーム解析の実験環境整備についても,併行して進めている.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020・2021年度,研究代表者が部長を務める集中治療部は新型コロナウイルス感染症診療の中心的役割を担ったことから,本研究に従事する全ての人員において臨床業務のエフォートが著しく増加し,研究業務を縮小せざるを得なかった.2022年度は,研究代表者の研究施設異動によって研究環境整備が必要となり,2023年度も整備を継続したが,現在も整備が完了していない状況である.これらの結果として,2019年時点で立案した研究計画に比較すると,大幅な遅れが生じている.
|
今後の研究の推進方策 |
2022年度から研究代表者が研究施設を異動したことに伴い,実験環境のセッティングに時間を要し,2023年度中に実験を開始することが出来なかったが,整備は着実に進んでおり,補助事業期間延長承認申請を行って2024年度に研究を実行する計画とした.当初の研究計画における動物モデルの部分を実行することは可能であると考えられ,研究の進捗は期待できる.
|