研究課題/領域番号 |
20K09289
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
坂口 嘉郎 佐賀大学, 医学部, 教授 (20225791)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 生命維持装置 / 生体情報 / 遠隔モニタリング / 緊急対応発動 / 遠隔監視 / 生体情報モニタ |
研究開始時の研究の概要 |
バイタルサイン情報と生命維持装置(人工呼吸器、血液浄化装置、PCPS、IABP)の作動状況を遠隔監視し、これらの情報を連結した上で、異常事態発生時における介入の必要度をAI技術で自動的に判断し、そのレベルに対応した担当者の情報端末に異常事態を通報するシステムを開発する。さらに、本システムの導入により重症患者の安全管理に寄与するかどうかを検証する。
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研究実績の概要 |
当院ではこれまで、人工呼吸器など生命維持装置の作動状況を遠隔監視するシステム(医療機器連携システム)と、患者生体情報を遠隔監視するシステムをそれぞれ独立して運用してきた。2つの遠隔監視システムの情報を統合しAI技術により患者の容態緊急度を判断し、介入要請を通報するシステムを開発し、その有効性を検討することを当初の目的とした。 本研究で計画する実装システムにおいて、緊急度に基づき介入要請を該当医療者に自動通報するシステムを実現することは予算面と技術面から難しいことが明らかとなったため、自動通報の実現化は断念した。代わりの方法として、該当医療者が携行するシステム搭載端末上に緊急度を表示する運用で対応することに変更した。 令和3年度までには、(1)医療機器連携システムの通信の安定化、データ更新の高速化、(2)医療機器連携システムの端末画面上に生体情報の読み込みボタンを設置、(3)医療機器作動状況「注意/警告」レベル発動時、自動的に生体情報を読み込み画面上に表示するシステムを開発することを達成した。 令和4年度からは、データ解析をもとに緊急度を判定するシステムの開発を進めている。取り込んだ生体情報データをもとに緊急度を判定する上で、患者ごとに適切な基準値を自動的に設定することに難航している。そのため、2つの遠隔監視システムのデータを統合して自動的に緊急度を判定するシステムの開発には至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
取り込んだ生体情報データを解析し、緊急度を判定するシステムを開発進めているが、患者ごとに適切な基準値を自動的に設定することに難航している。そのため、2つの遠隔監視システムのデータを統合して自動的に緊急度を判定するシステムの開発には至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
生体情報緊急度の判定システムの開発を促進する。 (1)生体情報モニタから得られるバイタルサインの重症度については、HR、BP、SpO2のトレンド変化率とパターンから、A:正常、B:要注意、C:危険に分類する。患者ごとの基準値をどのように設定するかを検討する。(2) 医療機器連携システムの緊急度と生体情報の緊急度に関するマトリックス表に従い介入の必要性を段階に分類する。IV: 経過観察、III:担当スタッフコール、II: RRTコール(RRTおよびMEセンター技士へ通知)、I: ハリーコール(院内一斉放送)。(3)以上の判定メッセージを端末上に表示するビューを開発する。 本システムを開発し臨床運用することが2023年度の課題である。システムを搭載した端末をrapid response teamスタッフが携帯することで、対象患者の異常の覚知につながるかどうかを検討する。
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