研究課題/領域番号 |
20K09294
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
|
研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
那須 亨 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60393310)
|
研究分担者 |
上田 健太郎 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (20438279)
米満 尚史 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80382331)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 急性腎障害 / 外傷 / 災害 / 出血性ショック / 外傷性急性腎障害 / CITED1 / 脱分化 / 予測マーカー |
研究開始時の研究の概要 |
災害に伴う外傷や、重症外傷の手術後あるいは敗血症などにより合併する急性腎障害:Acute Kidney Injury(以下、 AKI)と呼ばれる病気がある。AKI は末期腎不全に陥る例から元の健全な腎機能を回復する例まで、その臨床経過は多岐にわたる。AKI は主に近位尿細管が脱落し細胞増殖と分化を経て修復されるが、その機序や予後に関する因子は未だ不鮮明である。 我々は重症度や発症からの時期に応じて脱分化関連遺伝子CITED1がどのように関与しているかを明確にする。一方、入院中に発症したAKI患者に対し、臨床病理学的因子を検討し、新規分子マーカーや新規遺伝子治療となり得るかを検討する。
|
研究実績の概要 |
本研究はラットの虚血再潅流モデルを用いて脱分化関連遺伝子CITED1がどのように関与しているかを明確にし、新規分子マーカーや新規遺伝子治療となり得るか検討することである。最終的には臨床的応用を目指すものであり、高エネルギー体幹部外傷や出血性ショックに対する緊急手術の術後合併症として急性腎障害の治療に寄与できると考えている。当該年度は基礎研究の計画は遅延している。 一方で臨床的検討として、Prehospital systolic blood pressure and lactate are early predictors of acute kidney injury after trauma: a prospective validation study.と題しAmerican Society of Nephrology Kidney Annual Meeting (ASN Kidney Week 2020, WEB), November 2020, Denver,にて研究発表を行なった。また、第48回日本救急医学会総会・学術集会にて「病院前収縮期血圧と乳酸値は外傷後の急性腎障害(AKI)の予測因子となり得る:前向き検証研究」と題し研究発表を行ない、これは最優秀演題賞を受賞した。 さらに、これらの研究成果を英文誌に投稿し、Prehospital blood pressure and lactate are early predictors of acute kidney injury after trauma. (J Surg Res. 265:180-186, 2021)として採択された。 以上のように、臨床的検討は順調に成果を上げているが、全体の計画は遅延している。理由としては新型コロナウイルス感染症拡大による大学病院としての臨床業務の増加や、オンライン授業が中心になったことによる教育業務の増加である。 新型コロナウイルス感染症拡大は収束の見込みが全くないができないが、速やかにこれらの問題を解決し研究計画を進める予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
臨床的検討は順調に成果を上げているが、全体の計画は遅延している。理由としては新型コロナウイルス感染症拡大による大学病院としての臨床業務の増加や、オンライン授業が中心になったことによる教育業務の増加である。 また2022年4月より大学を退職し、博士研究員となったものの県外の病院に勤務していることも理由の一つである。 新型コロナウイルス感染症拡大は収束の見込みが全くないができないが、速やかにこれらの問題を解決し研究計画を進める予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
臨床的検討は順調に成果を上げているが、全体の計画は遅延している。基礎的研究の遅延はあるが、臨床的検討は順調に業績をあげており、ある程度臨床的研究に重きを置いた研究に軸足を移すことも検討したい。
|