研究課題/領域番号 |
20K09338
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 千葉県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
瀬戸口 大毅 千葉県がんセンター(研究所), 脳神経外科, 医長 (90869926)
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研究分担者 |
筆宝 義隆 千葉県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 研究所長 (30359632)
井内 俊彦 千葉県がんセンター(研究所), 脳神経外科, 部長 (80370881)
末永 雄介 千葉県がんセンター(研究所), 発がん研究グループ 発がん制御研究部, 研究員 (80581793)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | glioblastoma / MYC / Monensin / Glioblastoma / Caspase2 / monensin / モネンシン / 膠芽腫 / NCYM / MYCN |
研究開始時の研究の概要 |
膠芽腫は最も頻度の高い原発性悪性脳腫瘍である。集学的治療が施行されるが、再発は不可避であり、生存期間中央値は20ヶ月と短い。治療薬テモゾロミド(TMZ)に対して、薬剤耐性を獲得することが再発の一因であり、TMZ耐性の膠芽腫に対する新たな治療法の創出が強く望まれている。 当施設の過去の研究結果であるMYCの発現低下は膠芽腫の細胞浸潤を阻害し予後改善が期待できる、という結果を踏襲し、MYC制御を目的とした実臨床で使いうる膠芽腫治療薬を開発する。
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研究成果の概要 |
膠芽腫細胞株U87MGと、患者由来膠芽腫細胞株B367両者に対し、薬剤スクリーニングを行い、候補薬としてMonensinを選定した。U87MGへのMonensin添加によりp53とその標的遺伝子であるPIDDやMDM2の発現が誘導された。また、Caspase2の切断が誘発されており、p53/PIDD/Caspase2の正のフィードバックループの活性化が示唆された。さらに、サイクリンB1とリン酸化サイクリンB1が誘導されており、Monensinにより分裂期細胞死を起こした可能性が示唆された。MYC下流遺伝子をターゲットにした薬剤が膠芽腫の新規薬の候補となる可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膠芽腫に対してはtemozoromideやbevacizumabが治療薬として使用されるが選択肢は狭く、新規治療薬の開発が望まれている。膠芽腫の増大、浸潤にはMYC/NCYMが関与している可能性が示唆されており、MYC/NCYM関連遺伝子をターゲットすることで腫瘍を抑制できる可能性がある。今回選定したMonensinは、temozoromideや他癌腫で用いられるCrizotinibなどに比し高い腫瘍抑制効果を認めた。MYC下流遺伝子をターゲットにした薬剤が膠芽腫の新規薬の候補となる可能性が考えられた。
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