研究課題/領域番号 |
20K09346
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
鈴木 秀謙 三重大学, 医学系研究科, 教授 (90345976)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 頚動脈狭窄症 / 脳梗塞 / 数値流体力学 / 頸動脈狭窄症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、不整な形状の頸動脈内腔の血流は複雑であると仮定し、血流の構造複雑性および時間依存性ゆらぎの定量化に関する新たなパラメーターを開発し、不整な形状を客観的に定量化することで、不整な形状の頸動脈内腔に起因する頸動脈狭窄症の脳梗塞発症リスク評価が客観的に可能になるという仮説に基づき実施する。まず頸動脈狭窄症モデルを用いて、これらを完遂し、次いで、臨床例で後方視的にその妥当性を評価すると共に、大規模な前向き研究で検討するための準備を整える。また、形状の複雑さに規定される血流の複雑性が頸動脈狭窄症を進行させる機序を検討する。
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研究成果の概要 |
頚動脈狭窄症は脳梗塞の原因として依然、重要である。数値流体力学(CFD)は脳血管障害の病態を解析する目的で発展してきた。本研究では頚動脈狭窄症の形状不整をCFDを利用して客観的に定量化し、頚動脈狭窄症の新たな脳梗塞発症リスク評価に活用することを目的とした。即ち、三次元的に血流の構造複雑性および時間依存性ゆらぎを示す新たなパラメーターを開発し、CFD的に頚動脈狭窄症の形状不整を定量化したが、現時点では脳梗塞発症リスク評価としては不十分であった。一方、随時中性脂肪値が頚動脈狭窄症の形状不整や狭窄進行に関与する可能性が明らかとなり、心血管イベント抑制に向けた新たな治療戦略構築への応用が期待された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、従来は主観的に評価されていた頚動脈狭窄症内腔の形状不整を数値流体力学的解析を用いて客観的に評価することを可能とする新たなパラメーターを開発した。この新たなパラメーターと脳梗塞発症リスクとの関係は現時点では不明であるが、今後、多施設共同研究を実施する際には、頚動脈狭窄症内腔の形状不整を評価するための重要な指標になることが期待される。また随時中性脂肪高値が新たに頚動脈狭窄症の増悪因子であることが明らかとなり、今後、随時中性脂肪値のコントロールが脳梗塞予防戦略に加わることで、動脈硬化の進行や脳梗塞の発症リスクを下げることが期待される。
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