研究課題/領域番号 |
20K09359
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
鰐渕 昌彦 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (30343388)
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研究分担者 |
川端 信司 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (20340549)
佐々木 祐典 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (20538136)
平松 亮 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (40609707)
池田 直廉 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤講師 (50434775)
古瀬 元雅 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (70340560)
野々口 直助 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (70388263)
佐々木 優子 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80631142)
本望 修 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90285007)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | malignant glioma / glioblastoma / meningioma / ACTC1 / ACTA2 / invasion / migration / prognosis / glioma / carcinoma / actin / molecular analysis / 神経膠腫 / 浸潤能 |
研究開始時の研究の概要 |
過去の我々の研究から、ACTC1は臨床的にグリオーマの予後、浸潤や遠隔部再発に関与していること、基礎的にはグリオーマ細胞の遊走能に直接関与していることが判明した。これらの結果は、ACTC1の抑制がグリオーマ治療効果改善に繋がる可能性を示唆するものである。本研究では、ACTC1を介するグリオーマ浸潤機序解析をさらに進め、ACTC1を特異的に阻害する候補化合物を絞込み、治療効果の検証を行うことで革新的治療薬の開発を目指すとともに、有効な候補化合物を用いた臨床試験プロトコルの策定までを想定している。
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研究成果の概要 |
悪性神経膠腫は集学的治療を行なっても治癒が困難であり、その理由としてこららの腫瘍が示す高い浸潤能が挙げられる。本研究では、グリオーマにおけるACTC1の発現に関与する遺伝子パスウェイとしてRap1, Hippo, Relaxin, Apelin, Sphingolipid, C-type lectin receptor及びOxytocinのシグナルパスウェイを同定し、さらにαアクチンに属するACTA2が、ACTC1と同様、悪性グリオーマの浸潤能・予後に関与することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性神経膠腫の中でも膠芽腫(WHO grade 4)の5年生存率は10%未満と極めて予後不良であるが、その理由の一つとして同腫瘍の高い浸潤能が挙げられる。本研究で得られた知見により、ACTC1と同じくαアクチンに分類されるACTA2が、グリオーマの遊走能や予後に関与していることが明らかとなり、さらにACTC1、ACTA2どちらか一方の発現が抑制されると、もう一方のαアクチンの発現量が相補的に上昇することが判明した。グリオーマの浸潤に関与している、これら2種類のαアクチンを同時に抑制する治療法を確立することで、悪性グリオーマの予後を改善できる可能性が示唆された。
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