研究課題/領域番号 |
20K09372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
上羽 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00314203)
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研究分担者 |
八幡 俊男 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (40380323)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 膠芽腫 / 染色体工学 / X染色体不活化 / ゲノム編集 / がん抑制遺伝子 / X染色体 / エピジェネティクス / 脳腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
膠芽腫は、男性において発生する確率が高く、標準治療に対する反応性も低いことが報告されているが、その理由については知られていない。この性差を説明出来るメカニズムや分子の解析は、新たな治療戦略の確立に有用であるに違いない。本課題では、女性特異的に発現量が増加するX染色体不活性化から逸脱する遺伝子の膠芽腫における機能を解明する。発現量に性差がある、または、腫瘍特異的にX染色体不活性化から逸脱する遺伝子を同定したり、不活性化染色体の機能について検討する。さらに、治療標的となる性特異的遺伝子やその制御因子を同定することで、膠芽腫の増殖阻害の誘導や治療抵抗性の克服を可能とする治療法を開発する。
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研究成果の概要 |
膠芽腫の罹患や予後における性差の因子は不明である。性差に関連する性染色体のX染色体は、女性では2本あるうちの1本が転写的に不活性化され、遺伝子量補正に役立っている。本課題では、染色体工学技術を用いて不活化X染色体を脱落させ、膠芽腫の性差におけるこの染色体の機能を解明することを目的とした。膠芽腫初代培養細胞のX染色体trisomyの細胞において、染色体を複数箇所切断することで、X染色体の脱落を誘導し、X染色体disomyの細胞を分離した。これらの結果は、膠芽腫細胞において、染色体工学的手法によるX染色体の排除が可能であり、不活化X染色体の機能解析に有用であることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゲノム編集により不活化X染色体の脱落を誘導することで、この染色体上に存在が想定される性差に関わる因子の同定や機能に関する解析が可能となり得た。染色体工学的手法により新たな膠芽腫の遺伝学的性質や性状の解明が見込まれる。
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