研究課題/領域番号 |
20K09381
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
青木 友浩 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (40633144)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 脳動脈瘤 / 慢性炎症 / くも膜下出血 / 炎症反応 / マクロファージ / 好中球 / 創薬 / クモ膜下出血 / 薬物治療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画では、クモ膜下出血の主な原因疾患である脳動脈瘤に対しての新規の薬物治療法開発を目指し、創薬標的を同定する。そのために、すでに樹立済みの脳動脈瘤病態の各段階を再現可能なモデル動物に遺伝子改変や特異的薬物の投与を組み合わせる。さらに、ヒトの脳動脈瘤症例からの手術摘出標本を用いた候補因子の発現解析やヒトの臨床症例での横断的観察研究を実施する。
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研究成果の概要 |
くも膜下出血発症の原因疾患の脳動脈瘤を対象として、新規の創薬標的因子の同定を目指すトランスレーショナル研究を実施した。本研究では、網羅的遺伝子発現解析等により創薬標的3種類を同定した。その後、当該遺伝子欠損ラット系統の樹立及び使用や特異的阻害薬を使用した検討を実施し、2種の因子につき新規の病態制御因子であることを明らかとした。並行し、病変の増大や破裂の過程で形成される慢性炎症の微小環境構築の変容の検討を進めた。結果、病変増大の際に集積する特異的マクロファージ分画の同定と、病変破裂過程での慢性炎症下での低酸素環境依存的な血管新生と好中球浸潤の重要性といった新規の病態制御機構を明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、脳動脈瘤という疾患を対象としつつも、多くの疾患に共通の病態制御基盤である慢性炎症局面の形成機構やその変容を制御する分子機構の一端を明らかとしたものである。その点で、生物学医学研究としての学術的意義を有する。また、取り扱う脳動脈瘤は破裂によりくも膜下出血を発症させる。くも膜下出血が、死亡率も後遺症率も高い疾患であるために、その主要な原因疾患である脳動脈瘤の増大やそれに引き続く破裂を制御誘導する機構を明らかとすることは、新規治療法の開発に資する。その点で、アンメットメディカルニースの克服に直結するために社会的意義も大きい。
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