研究課題/領域番号 |
20K09384
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
大石 誠 新潟大学, 脳研究所, 教授 (00422593)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | optical imaging / flavoprotein / brain function / monitoring |
研究開始時の研究の概要 |
脳神経外科手術において,脳機能の局在とその広がりを把握したいという欲求は高く,今まで電気生理学的手法(モニタリング,マッピング,覚醒手術)や解剖学的検索(ナビゲーション)などが駆使されて来たが,神経活動と関連した機能野を術野に直接可視化できる方法は存在しなかった.我々は,動物実験を通して方法論は確立されていたフラビン蛍光法を,脳神経外科術中に大脳皮質表面の電気刺激による活動域を可視化することをすでに実現しており,本研究では,本方法をより現実的なてんかん焦点診断法,機能野同定法,術中モニタリング法として確立することを目指すものである.
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研究成果の概要 |
脳神経外科の手術においてさらなる安全性と確実性を追求するために,脳機能および脳解剖の新規イメージング法や神経生理学的手法を用いたモニタリング法にこだわった新しい手術支援法の確立に常に取り組んできた.その中でも,術中の「神経活動領域の可視化」は,脳神経外科医にとって究極の手術支援方法となりうるが,未だかつて実現した報告はない.本研究は,実験レベルで特別な薬剤を使用せずに神経組織の活動時に自然発現するフラビン蛋白を特殊波長で蛍光観察するフラビン蛍光法をヒト大脳に応用し,新たな手術支援法として確立できないかチャレンジしたものである.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は脳表刺激によるヒト大脳皮質での賦活活動のフラビン蛍光法による可視化をはじめて成し遂げた.大脳皮質の活動の可視化は今後の脳機能の研究に大きな発展を及ぼす可能性があると考えている.現在,小さな大脳誘発電位の観察にトライしており,いまだ難しい点が多いが,あと一息のところにある.目先を変えれば,てんかん性自発放電などにも応用してゆき,脳神経外科手術の安全性に貢献できる手術支援法としての確立に努めたい.
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