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脳虚血および虚血耐性現象におけるミトコンドリア細胞間移動の意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K09386
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56010:脳神経外科学関連
研究機関山梨大学

研究代表者

吉岡 秀幸  山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (20402076)

研究分担者 木内 博之  山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (30241623)
八木 貴  山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (90345702)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード脳虚血耐性 / 虚血性神経細胞障害 / ミトコンドリア細胞間移動 / 脳虚血 / ミトコンドリア
研究開始時の研究の概要

細胞の生と死の両面を司るミトコンドリアは、虚血性神経障害においても中心的な役割を担う。最近、この細胞内小器官が細胞間を移動し、ミトコンドリア機能の補填や細胞間情報の伝達に寄与することが明らかとなったが、虚血性神経細胞障害においてはようやく研究が途に就いたところである。また、アストロサイトと神経細胞間のミトコンドリア移動が神経保護効果を呈することも示され、この作用が「アストロサイト誘導性虚血耐性」の獲得機序となりうると予想されるが、いまだ検討されていない。本研究の目的は、脳虚血と虚血耐性現象におけるミトコンドリア細胞間移動の意義を検討し、新たな虚血性神経細胞障害の保護機構を解明することである。

研究実績の概要

細胞の生と死の両面を司るミトコンドリアは、虚血性神経細胞障害において中心的な役割を担う。近年、このミトコンドリアが細胞間を移動し、ミトコンドリア機能や細胞間情報を伝達することが明らかとなってきているが、その役割は脳虚血病態では解明されていない。一方、虚血耐性は、軽微な虚血による preconditioningが引き続く致死的負荷に対する抵抗性を獲得する現象である。Preconditioning後に神経細胞やアストロサイトなどから放出される情報伝達物質 が、神経細胞の虚血耐性獲得へ寄与すると考えられているが、虚血耐性現象におけるミトコンドリア細胞間移動の役割は検討されていない。
前年度に引き続き、雄性C57Bl/6マウス一過性中大脳動脈閉塞による脳虚血耐性モデルの免疫染色サンプルでの検討を進めた。15分間虚血による preconditioningにより、60分間の致死的虚血への耐性が得られ、Shamモデル、preconditioning モデル、致死的虚血モデル、preconditioning+致死的虚血モデ ルの薄切サンプルを作成した。ミトコンドリアが細胞間移動する際に必要な、tunneling nanotube (TNT)と呼ばれる細胞間を連結するナノチューブをwheat germ agglutinin染色、ミトコンドリア細胞間移動に関与するMiro1を免疫染色により描出し、またミトコンドリアをMito tracker染色で検出して解析を行っている。 Preconditioning刺激によりMiro1の発現やTNTの出現が亢進している可能性が示唆されている。また、PC12 cell lineに対する無酸素無糖条件(OGD)を用い、in vitroでの 虚血耐性モデルの条件調節を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

マウスでの虚血耐性モデルサンプルを用い、現在ミトコンドリア細胞間移動を免疫組織化学的に解析している。Preconditioning刺激によりMiro1の発現やTNTの出現が亢進している可能性が示唆されている。また、PC12 cell lineに対する無酸素無糖条件(OGD)を用い、in vitroでの 虚血耐性モデルの条件調節を行っているが、In vitro虚血モデルが安定せず、生化学的な解析が遅れている。

今後の研究の推進方策

In vivoマウス脳虚血モデルでは、引き続き、wheat germ agglutinin染色、Miro1免疫染色、Mito tracker染色によりミトコンドリア移動の観察を行う。In vitro モデルが確立されれば、培養液内細胞外放出ミトコンドリアの観察やミトコンドリア移動の阻害薬を用いた実験を行う予定である。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] STAT3 induces hypoxic preconditioning against oxidative stress in neural stem cells2023

    • 著者名/発表者名
      Norito Fukuda, Hideyuki Yoshioka, Takuma Wakai, Toru Tateoka, Koji Hashimoto, Kazuya Kanemaru, Hiroyuki Kinouchi
    • 雑誌名

      Conditioning Medicine

      巻: 6 ページ: 138-146

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Neuroprotective roles of HAX-1 in ischemic neuronal injury2021

    • 著者名/発表者名
      Xin Sui, Hideyuki Yoshioka, Yuichiro Fukumoto, Kazuya Kanemaru, Hiroyuki Kinouchi
    • 雑誌名

      Experimental Neurology

      巻: 339 ページ: 113642-113642

    • DOI

      10.1016/j.expneurol.2021.113642

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] アストロサイト誘導性虚血耐性現象におけるミクログリアの役割2022

    • 著者名/発表者名
      舘岡達、吉岡秀幸、若井卓馬、橋本幸治、福田憲人、小泉修一、木内博之
    • 学会等名
      Stroke 2022
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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