研究課題/領域番号 |
20K09394
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
中川 慎介 福岡大学, 薬学部, 准教授 (10404211)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 血液脳関門 / 脳血管障害 / ペリサイト / SHRSP / 炎症 / 収縮 / SHR / 虚血再灌流障害 |
研究開始時の研究の概要 |
脳の毛細血管には、血液脳関門(Blood-Brain Barrier, BBB)と呼ばれる特性が備わっており、脳内環境の維持において重要な役割を果たしている。BBBの機能は脳毛細血管内皮細胞と周皮細胞(ペリサイト)、アストロサイトの3種類の細胞が協調することにより維持されており、本研究では、BBB構成細胞の一つであるペリサイトの機能異常が、脳血管障害(脳卒中など)の発症や進展と関係するのかを検討する。本研究で、脳血管障害の発症機序や治療方法の糸口を探る。
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研究成果の概要 |
ペリサイトは脳毛細血管の外側を覆うように存在し、血管の安定化や脳循環調節など多彩な機能を有している。ペリサイトの機能不全は脳血管機能を低下させると考えられるが、詳細な検討はなされていない。そこで、脳血管障害におけるペリサイトの役割を解明するために、脳血管障害モデルラットである、SHRSP/Izm由来のペリサイトを用いて、その機能解析を行った。SHRSP由来のペリサイトでは、BBB構成細胞とのクロストークに変化が生じていることが判明した。また、生理活性物質による収縮・弛緩反応や、炎症応答が変化していることが判明した。これらのペリサイトの機能的な変化は脳血管障害の進展と関係していると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,脳微小血管におけるペリサイトの重要性が指摘され始めたが、多彩な機能を持つペリサイトの病態下での役割解明はいまだ発展途上である。本研究では、脳血管障害においてペリサイトがどのような役割を担っているのかを検討し、ペリサイトの機能変化が脳血管障害の発症や進展に関与する可能性を見出した。本研究成果は、脳血管障害の病態解明や、ペリサイトを標的とした新たな脳血管障害の治療法へとつながる可能性がある。
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