研究課題/領域番号 |
20K09399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
平松 亮 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (40609707)
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研究分担者 |
鰐渕 昌彦 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (30343388)
中村 浩之 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (30274434)
川端 信司 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (20340549)
古瀬 元雅 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (70340560)
野々口 直助 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (70388263)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 悪性神経膠腫 / BNCT / 葉酸受容体標的ホウ素化合物 / CED / ホウ素中性子捕捉療法 / CED法 / CED |
研究開始時の研究の概要 |
悪性神経膠腫、特に膠芽腫は5年生存率が10%以下と極めて予後不良で、その多くの場合で摘出腔隣接部からの局所再発を認める。その後療法としてホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は非常に局所制御にたけた治療法で近年注目されている。BNCTはホウ素化合物に高い腫瘍細胞選択性があればあるほど、その治療効果が見込める。葉酸受容体(FR)標的ホウ素化合物は、臨床BNCTに用いられてきたホウ素化合物より高い腫瘍細胞選択性を、我々が行った予備実験で確認されている。そこで本研究ではFR標的ホウ素化合物を用いた培養細胞・動物実験を補助事業期間中に繰り返し行い、このデータを元に臨床応用まで視野に入れている。
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研究成果の概要 |
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)における新規ホウ素化合物として新規葉酸受容体標的ホウ素化合物のpteroyl closo-dodecaborate conjugate(PBC)を用い、in vitro boron concentration experiment、in vivo biodistribution experimentを行い現在のホウ素化合物(BPA、BSH)を超える腫瘍細胞内ホウ素取り込み量を示した。In vivo BNCT experimentでは、PBCの投与でCED法を用い、PBC CED+BPA静注後中性子照射群は全ての群と比較して有意差を持って生存期間の延長を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在までに臨床BNCTに用いられてきたホウ素化合物(BPA, BSH)では、ある程度の治療効果が示せてはいるが、未だ不十分である。そういった背景の中で既存のホウ素化合物を超える効果が期待される新規ホウ素化合物の開発は国内外で活発に行われている。本研究では新規ホウ素化合物として葉酸受容体標的ホウ素化合物であるPBCを用いたin vitro研究にて、BPAおよびBSHを超える腫瘍細胞内ホウ素取り込み量を示せたことは研究成果として学術的意義が非常に高い。本研究での結果を踏まえ、今後臨床応用も視野に入れられる薬剤となったことは社会的意義も高いと考えられる。
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