研究課題/領域番号 |
20K09410
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
平尾 眞 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (10527708)
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研究分担者 |
蛯名 耕介 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授(常勤) (70612076)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | bFGF / cartilage / meniscus / regeneration / synovial MSC / 軟骨再生 / 半月板再生 / ヒト滑膜由来幹細胞 / 軟骨欠損 / 骨軟骨欠損 / 滑膜細胞 / FGF |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではヒト滑膜MSCの細胞培養(in vitro)での軟骨分化能と実験動物の生体内(in vivo)での軟骨組織修復能を比較検討し、その詳細な軟骨修復メカニズムを解析する。以下の成果が先行研究により得られている。 1.bFGFを滑膜MSCの増殖培地に添加すると従来の培養法と比較して高い細胞増殖能を示し、かつ軟骨分化誘導後に高い軟骨分化能を示した。 2.免疫不全マウスの大腿骨滑車部に骨軟骨欠損を作成し、bFGF含有条件で培養したヒト滑膜MSCの細胞凝集塊を移植すると、術後8週においても移植したヒト滑膜細胞の生着が確認され、軟骨基質やⅡ型コラーゲンをより多く含む軟骨組織修復を促すことが示された。
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研究成果の概要 |
免疫不全マウス膝関節において骨軟骨欠損部にヒト滑膜由来間葉系幹細胞(MSC) の細胞凝集塊を充填すると、bFGFの添加群で有意に欠損部の軟骨基質の再生が促進された。再生領域は移植したヒト滑膜由来MSC由来の組織であることも確認できた。また免疫不全ラット膝内側半月板損傷部の修復や基質産生にヒト滑膜MSC の培養時のbFGF添加が促進的に作用することも明らかとなった。bFGFが滑膜細胞を介して半月板を再生するメカニズムが、主にERKやAktシグナル系において働くケモカインCXCL6-CXCR2経路を介したものであるということが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
bFGFはすでに臨床現場で広く使用されているもので、安全性も担保されており、bFGF添加下にてのヒト滑膜由来幹細胞塊を移植することは、軟骨や半月組織再生を促進する一つの有用な方法と考えられた。半月板の再生が実現できれば、軟骨の保護作用も向上し、変形性関節症の予防や進行の抑制に寄与することが期待される。
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