研究課題/領域番号 |
20K09433
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
西田 圭一郎 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (80284058)
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研究分担者 |
佐藤 康晴 岡山大学, 保健学域, 教授 (00579831)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 関節リウマチ / CD30 / ブレンツキシマブ・ベドチン / アポトーシス / コラーゲン抗体誘導関節炎モデル / 滑膜線維芽細胞 / ブレンツキシマブベトチン / ブレンツキシマブ・ベトチン / 抗体療法 / リンパ腫 |
研究開始時の研究の概要 |
関節リウマチ(RA)の病態を形成する可能性のある分子の一つとしてCD30に着目し、RA患者から手術中に得られた滑膜組織を用いて、CD30の発現細胞・発現率を検討する。次いでCD30を標的とした抗体薬物複合体であるブレンツキシマブベドチン(BV)を用いて、実験的関節炎モデルマウスに対するBVの効果を検討する。最後にin vitroで、BVがCD30発現細胞に与える影響を調べ、BVによる関節炎抑制機序を検討する。
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研究成果の概要 |
変形性関節症患者および関節リウマチ患者の滑膜組織に対し免疫染色にてCD30の発現を検討し、RA患者滑膜で、CD30の高発現を認めた。蛍光二重免疫染色ではCD30は形質細胞、B細胞、滑膜線維芽細胞(FLS)での発現を認めた。FLSをTNFα及びIL-1βで刺激すると、CD30の発現の増加が確認された。コラーゲン抗体誘導関節炎マウスにブレンツキシマブ・ベドチン(BV)の投与を行ったところ、高濃度投与群で関節炎が抑制された。RAの炎症性滑膜組織では形質細胞や滑膜線維芽細胞にCD30が発現しており、BV投与によりCD30発現細胞にアポトーシスが誘導され、滑膜増殖を抑制する可能性があると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
関節リウマチの滑膜組織において、CD30が高発現していることを初めて示した。特に滑膜線維芽細胞は炎症性サイトカイン刺激によってCD30を高発現することがわかった。リンパ腫の治療に用いられるブレンツキシマブ・ベドチンは、コラーゲン誘導関節炎モデルマウスの関節炎を高用量で抑制した。従来の抗リウマチ薬で効果不十分な患者や、医原性リンパ増殖性疾患を併発して治療手段の限られる患者において、CD30を標的とした治療が有効である可能性が示唆された。
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