研究課題/領域番号 |
20K09436
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
松尾 哲孝 大分大学, 医学部, 准教授 (10284788)
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研究分担者 |
矢野 博之 純真学園大学, 放射線技術科学科, 講師 (50448552)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | コラーゲン / 骨 / 軟骨 / 転写 / 翻訳 / 線維性コラーゲン |
研究開始時の研究の概要 |
線維性コラーゲン分子は、骨・軟骨に特異的に発現し、機械的強度や柔軟性を与えている。更に、細胞との相互作用により直接シグナルを伝達し、正常な細胞分化や組織発生過程を経て、その機能を維持している。そして、この制御機構が破壊されると、適切な細胞外環境が維持できなくなり、正常な細胞分化・組織発生や機能が失われ、骨格形成異常疾患等が引き起こされる。 本研究は、骨・軟骨コラーゲン分子群の組織特異的発現と骨格形成調節機構について、骨・軟骨組織での発現調節機構を解析する。更にトランスクリプトームに着目し、long ncRNAによる転写調節機構・mirRNAによる翻訳調節機構について検討する。
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研究実績の概要 |
細胞外マトリックス分子の中で、線維性コラーゲン分子は、生体内において高分子会合体を形成しており、特に、骨・軟骨組織の機械的強度や柔軟性に対して中心的な役割を演じている。更に、これらの分子は、細胞との相互作用により直接シグナルを伝達し、正常な細胞分化や組織の発生過程を経て、機能を維持している。そして、この制御機構が破壊されると、適切な細胞外環境が維持できなくなり、正常な細胞分化・組織発生や機能が失われ、骨格形成異常等の疾患が引き起こされる。そこで本研究では、骨・軟骨コラーゲン分子群の組織特異的発現と骨格形成調節機構について、以下の視点で解析を行った。 1)骨・軟骨組織における線維性コラーゲン遺伝子の発現調節機構についての検討。骨および軟骨に発現しているコラーゲン遺伝子(V/XXIV型およびXI/XXVII型)の発現調節基機構について、培養細胞およびマウスを用いて解析する。培養細胞を用いて、骨および軟骨に特異的なシスエレメント(エンハンサーおよびサイレンサー)について検討し、関与する調節因子の役割を検討した。 2)骨・軟骨組織における線維性コラーゲン遺伝子のlong ncRNAによる転写調節機構、およびmirRNAによる翻訳調節機構についての検討。トランスクリプトームに着目し、long non-coding RNAによる転写調節機構と、mirRNAによる翻訳調節機構について、培養細胞を用いて検討する。コラーゲン分子群の骨・軟骨分化機構とその機能を明らかにし、骨・軟骨形成異常疾患の診断・治療と再生医療への可能性を試みた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1)骨・軟骨組織における線維性コラーゲン遺伝子の発現調節機構についての検討。 1-1)骨に発現しているコラーゲン遺伝子(V/XXIV型)の発現調節機構について検討した結果、骨分化に重要な転写因子であるSp7/Osterixが、V型コラーゲン遺伝子の転写活性を増強する事を見出した。そこで、その作用機序を明らかにするために強制発現やノックダウンのコンストラクトを作製し、エレクトロポレーション法にて検討したところ、明らかな活性増強作用が認められた。そこで、その増強メカニズムについて、候補となる因子を網羅的に検索し、その作用機序を検討中である。 1-2)軟骨に発現しているコラーゲン遺伝子(XI/XXVII型)の発現調節機構について検討し、軟骨分化に重要な転写因子であるSox9が、XI型コラーゲン遺伝子の転写活性を見出した。そこで、その作用機序について更に検討している。 2)骨・軟骨組織における線維性コラーゲン遺伝子のlong ncRNAによる転写調節機構、およびmirRNAによる翻訳調節機構についての検討。 骨芽細胞および軟骨細胞において、そのトランスクリプトームに着目し、long non-coding RNAによる転写調節機構と、mirRNAによる翻訳調節機構について、網羅的に検索し、その作用機序について、複数の細胞を用いて検討している。
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今後の研究の推進方策 |
1)骨・軟骨組織における線維性コラーゲン遺伝子の発現調節機構について。 1-1)骨に発現しているコラーゲン遺伝子の発現調節機構について、骨分化に重要な転写因子であるSp7/Osterixが、どのようなメカニズムでV型コラーゲンの転写活性を増強しているのかについて、複数の細胞株を用いて引き続き検討を加えている。 1-2)軟骨に発現しているコラーゲン遺伝子(XI/XXVII型)の発現調節機構について、見出した軟骨分化に重要な転写因子であるSox9が、XI型コラーゲン転写活性を増強していることについて、様々なルシフェラーゼコンストラクトを作製ると共に、複数の細胞株を用いて、作用機序を検討している。 2)骨・軟骨組織における線維性コラーゲン遺伝子のlong ncRNAによる転写調節機構、およびmirRNAによる翻訳調節機構についての検討。 骨芽細胞および軟骨細胞を用いて、網羅的にスクリーニングを行い、long non-coding RNAによる転写調節機構と、mirRNAによる翻訳調節機構について検討している。更に、網羅的解析を行うために、骨・軟骨特異的な遺伝子ライブラリーを作製している。
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