研究課題/領域番号 |
20K09445
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
原 綾英 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (90509340)
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研究分担者 |
宮本 修 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00253287)
刀袮 重信 東京電機大学, 理工学研究科, 特別専任教授 (70211399)
中村 丈洋 川崎医科大学, 医学部, 教授 (80419506)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 男性不妊症 / 脊髄損傷 / 造精機能障害 / 脊椎損傷 / 無精子症 |
研究開始時の研究の概要 |
脊髄損傷患者の多くに造精機能障害が出現することが知られている。この造精機能障害がどのような機序で起こっているかは諸説あるものの解明されてはいない。したがって、現状では、脊髄損傷患者の造精機能の温存・回復に効果のある薬剤はない。本研究では、脊髄損傷患者における造精機能障害に対する治療 target となり得る蛋白を同定することを目的とする。これら candidates 蛋白が、脊髄損傷患者の精巣で発現しているか検証した後、これらの蛋白をtargetとした薬剤 (抑制剤 or 促進剤) を、rat 脊髄損傷モデルへ投与し、新規治療薬としての妥当性について造精機能を評価し検討する。
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研究実績の概要 |
8週齢のSprague-Dawleyラットの雄を用い脊髄損傷モデルを作製し、造精機能障害モデルとしての妥当性を検証した。次にこれまでに行った時間経過によるタンパク発現の検討において、脊髄損傷後の早い段階で造精機能に通じる精巣内の変化が惹起されることが推測されたため脊髄損傷モデル作製後 早期のday 3とsham手術群間についての解析を行ってきた。これまでの2次元電気泳動において、脊髄損傷モデルでは、10kDa付近のスポットが増加し、濃く出現し、脊髄損傷による精巣内の変化は、タンパク質の分解に起因している可能性が高いと予測していた。本年度は、新たに変化のある4個のspotを検出することができた。Sham手術群と比較し脊髄損傷モデル群で濃く現れたspot 2個と薄く現れたspot 2個が確認できた。これらはいずれも10kDa以下の低分子タンパクであった。これらのタンパクを抽出し質量分析を行い、RNA-binding proteinであるhnRNPA2B1とユビキチンシステムに関与する酵素の一つであるMMS2(Ubiquitin-conjugating enzyme E2)の2つの candidatesを検出した。さらに、これらについて、Western blotを行い検証した結果、MMS2 はsham手術群では強く発現しているのに対し、脊髄損傷モデル群ではその発現をわずかに認めるのみであった。種々の生物において、ユビキチンシステムが造精機能に関与している報告は散見されており、脊髄損傷によるユビキチンシステムの障害によって急激な造精機能の低下が惹起されている可能性が考えられる。 脊髄損傷によって起きるユビキチンシステムの障害が造精機能の低下にどのように関与するのかは全く不明であるが、組織学的に検証するために現在、脊髄損傷モデルおよびヒト精巣組織について免疫染色中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染拡大の時期と重なり研究分担者との密な連携がとれなかったため。また、研究分担者の退職があったため。
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今後の研究の推進方策 |
網羅的蛋白解析で着目すべき蛋白の検出まで至った。今後、この蛋白の作用、造精機能への関与について主に免疫染色を行い検討予定である。
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