研究課題
基盤研究(C)
本研究は、公開データベースおよび多施設共同研究の肉腫臨床検体を用い、深層学習を用いたRNA-seq解析によって未分化多形肉腫の病態解明と再分類を行うことを目的としている。なかでも未分化多形肉種は、病理学的に分類不可能なものとして分類されているが、本研究によりこれまで未解明であった未分化多形肉腫の発現パターンを基にした再分類を行い、新規治療法的・バイオマーカーの同定が可能である可能性がある。
肉腫は筋肉、脂肪などの間葉系細胞を起源とする悪性腫瘍で、非常に稀であるにも関わらず、約70種の組織型からなり、診断が困難なことがある。未分化多型肉腫は軟部組織に生じる最も頻度の高い肉腫で、その他の『明確な分化方向や特異的融合遺伝子を持つ腫瘍』を除外した結果として診断される。本研究は、未分化多形肉腫の遺伝子発現のデータを深層学習を用いて未分化多形肉腫の再分類、層別化、病態解明を目指したものである。現時点では、他の肉腫と区別しうる特徴を捉えることはできていないが、今後はさらに、臨床情報を調査し、未分化多形肉腫の層別化によって臨床的応用、新規治療につながる異常について解析する予定である。
未分化多形肉腫は肉腫の中でも高頻度に発生する高悪性度の肉腫である。未分化多形肉腫といっても臨床的には治療への反応、予後が異なるものが含まれていると考えられる。そのため、遺伝子発現データを深層学習を用いて未分化多形肉腫を再分類し、適切な治療方針、新規治療法の開発を目指した新規性のある研究である。本研究によって、臨床情報の特徴を抽出する未分化多形肉腫の層別化には完全には至らなかったが、引き続きデータを集積して臨床応用、新規治療開発に繋げえられるようにさらなる解析を行なっていく予定である。
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