研究課題/領域番号 |
20K09498
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
宮崎 剛 福井大学, 福井大学・学術研究院医学系部門(附属 病院部), 客員准教授 (80324169)
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研究分担者 |
内田 泰善 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 医員 (60838704)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 変性軟骨 / 間葉系幹細胞 / 関節内直接投与 / CD271 / CD271陽性脂肪幹細胞 / 軟骨再生 / 直接注入 / 変形性関節症 / 軟骨変性 / 脂肪幹細胞 / AD MSCs / PLA cell / CD271陽性細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
MSCsを用いた変形性関節症治療はcontroversialであり、MSCsの関節内直接注射は疼痛軽減や臨床機能改善、軟骨組織再生等がみられることが報告されている。MSCs移植によりOA軟骨再生が期待される一方で、大量の軟骨再生は困難であるとされており、最近報告されたOAに対するMSCs移植に関する動物実験のシステマティックレビューにおいてもMSCs関節内注射はまだ臨床試験に強く推奨できるものではないとしている。しかし一方早期膝OAに対してはその有効性が報告されており、本研究では細胞活性の高いCD271/146陽性MSCsを使用することで、OAグレード別に上記検討を行う予定である。
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研究成果の概要 |
OA動物モデルにCD271陽性MSCsの関節内直接投与による変性軟骨再生効果についての評価を行った。10週齢のヌードラットの膝関節にMIAを投与しOA動物モデルを作成し、投与細胞はヒト脂肪細胞から単離したAD-MSCsを用いた。表面抗原CD271を発現している細胞を分離し、CD271+ MSCsとし、分離前の全て含んだ細胞をCD271-MSCsとした。軟骨変性肉眼的スコアはCD271+群で有意に低値であった。またDRGにおける疼痛関連物質の陽性細胞割合はCD271+群で有意に低下していた。一方で膝関節滑膜におけるTNF-αとIL6の測定値はCD271-群、CD271+群ともに同程度であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回我々はMIAを用いた軟骨変性動物モデルに対して、CD271+ MSCsを関節内に投与することで、CD271-MSCsと比較してより高い軟骨保護効果を認めただけでなく、DRGでのCGRP、substance Pの発現低下という、高い除痛効果を示す結果であった。今後、早期変性軟骨に対してこれまでDisease modifying drugが存在していない中、間葉系幹細胞の直接投与による変性軟骨再生への道が開けるものと考えられる。
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