研究課題/領域番号 |
20K09502
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
名井 陽 大阪大学, 医学部附属病院, 教授 (10263261)
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研究分担者 |
吉田 清志 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50645570)
岡本 美奈 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (50457008)
宮本 諭 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (40239439)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 骨形成 / ホメオティック遺伝子 / 再生医療 / HoxB遺伝子 / 骨芽細胞 / 分化誘導 / 石灰化基質産生 / 骨芽細胞分化 / Homeotic遺伝子 / Hoxb5 / siRNA / CAR細胞 / CXCL2 |
研究開始時の研究の概要 |
我々がiPS細胞から作製した骨芽細胞系細胞は極めて高い石灰化基質産生能を有しており、他のHox遺伝子群との比較において、HoxB遺伝子群が特異的な発現傾向を示すことを見い出した。本研究では、骨芽細胞分化において、①骨分化誘導時のHoxB遺伝子群の発現解析、②HoxB遺伝子発現抑制による骨形成への影響、③ HoxB遺伝子による骨分化制御メカニズムの解明の3つに取り組む。本研究成果はHoxB遺伝子群による骨芽細胞分化制御機構の解明だけなく、骨形成、骨代謝関連の創薬や再生医療への応用が期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、iPS細胞の骨分化誘導過程で高発現しているHoxb5転写因子に着目し、骨芽細胞の分化制御機構におけるHoxb5遺伝子の発現や機能の解明を試みた。骨芽細胞様細胞や間葉系幹細胞でHoxb5遺伝子の発現を制御すると、骨分化能が抑制された。また、CXCL12/CXCR4軸とHoxb5の関連性について検討した結果、骨分化誘導過程では、CXCL12の発現によりHoxB5転写因子が活性化され、骨モデリングを調節する可能性が示唆された。 Hoxb5転写因子が骨分化過程で重要な役割を担っている可能性が明らかになったことから、再生医療における骨分化の効率的な誘導法の確立に寄与すると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
iPS細胞を用いた骨分化誘導法の確立は、骨再生医療の発展に寄与すると考えられる。これまで、HoxB転写遺伝子の骨形成における役割について機能解析を行った報告はなく、本研究の結果から、Hoxb5遺伝子が骨分化過程で発現しており、骨基質産生能に影響を与えることが明らかになった。Hoxb5は骨分化誘導に関連する因子として、重要な役割を担っており、また、Hoxb5が既知のシグナル伝達経路を介して骨分化を制御している可能性が示唆されたことから、Hoxb5遺伝子の発現を調節することで効率的な骨再生を誘導できる可能性がある。新規の骨関連調節因子として、骨再生医療分野への応用が期待できると考えた。
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