研究課題/領域番号 |
20K09530
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
藤井 泰普 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (30566229)
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研究分担者 |
田口 和己 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (00595184)
安藤 亮介 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30381867)
戸澤 啓一 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40264733)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
岡田 淳志 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70444966)
濱本 周造 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (80551267)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 腎結石 / 細胞接着分子 / メタボリックシンドローム / 接着 |
研究開始時の研究の概要 |
「腎結石はメタボリックシンドロームの一疾患」であり、動脈硬化と発症機序が類似している。私たちは、メタボリックシンドローム(以下MetS)のモデルマウスを用いて、MetS環境下では結石形成が促進することを証明した。また、DNAマイクロアレイ解析にてMetS環境下における結石関連遺伝子として2種類の細胞接着分子を同定した。 これらの結果を踏まえ、本研究では、細胞接着分子が関わる結石形成機序を次の2つの研究から解明する。研究1としてMetS環境下における結石形成と細胞接着分子の発現評価を行い、研究2として脂肪細胞が関与する腎尿細管上皮細胞とシュウ酸カルシウム結晶の接着能の検討をおこなう。
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研究実績の概要 |
研究1:メタボリックシンドローム(MetS)環境下における結石作成と細胞接着分子の発現評価-In vivo- グリオキシル酸50mg/kgを各マウス投与し、MetSモデルマウスにおける結石モデルを作成した。血清、尿中における結石関連物質はWT、ob/ob間、グリオキシル酸投与前後で比較しても有意差は見られなかった。一方、脂質関連物質ではWT、ob/ob間で有意差を認めた(p<0.05)。ただし、投与前後では有意差を認めなかった。WTでは結石形成を認めなかったが、ob/obでは有意に腎結石が形成された。Gene ontology解析では、分子機能のうち接着のカテゴリーの比率が最も高く(68.6%)、有意差を認めた。マイクロアレイ解析より2群間に有意差をもつ遺伝子群の中から接着に関連するSpp1、Fn1、Icam1、Col3a1の4遺伝子を同定した。4遺伝子の定量PCRでは、ob/obは、WTと比べ有意に発現が多かった(p<0.05)。また、Tnf-αかった(p<0.05)。 研究2:脂肪細胞が関与する腎尿細管上皮細胞(M-1)とシュウ酸カルシウム一水和物(COM結晶)の接着能の検討-In vitro- M1細胞を回収しSpp1、Fn1、Icam1、Col3a1、Tnf-αの5遺伝子を定量PCRした。4遺伝子の定量PCRでは脂肪細胞との共培養により発現亢進を認めた(p<0.05)。また、培養液を回収しOPN、FN、ICAM1、COL3A1、TNF-αの免疫染色においても、脂肪細胞との共培養では有意に発現が多かった(p<0.05)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では細胞接着分子が関わる結石形成機序を(研究1):MetS環境下における結石形成と細胞接着分子の発現評価 (研究2):脂肪細胞が関与する腎尿細管上皮細胞とシュウ酸カルシウム結晶の接着能の検討の2つの研究から行う計画である。計画自体は順調な滑り出しであったがCOVID-19による通常の医療業務が大幅に変更となり、予定していた国際および国内学会への出張ができなかった。このため次年度使用が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では細胞接着分子が関わる結石形成機序を(研究1):MetS環境下における結石形成と細胞接着分子の発現評価 (研究2):脂肪細胞が関与する腎尿細管上皮細胞とシュウ酸カルシウム結晶の接着能の検討の2つの研究から行う計画である。今後、国際および国内学会への出張,発表を行う予定である。
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