研究課題/領域番号 |
20K09534
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
堀口 明男 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 病院 泌尿器科, 准教授 (20286553)
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研究分担者 |
櫛引 俊宏 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 医用工学, 准教授 (30403158)
東 隆一 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 病院 形成外科, 教授 (00531112)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 尿道狭窄症 / 経尿道的治療 / 生体組織工学 / 口腔粘膜 / 尿道形成 |
研究開始時の研究の概要 |
難治性尿道狭窄症に対する最も治癒率の高い治療は口腔粘膜を利用した尿道形成術であるが、手術手技が複雑であることや広範囲な口腔粘膜採取による侵襲性の高さに課題がある。本研究では、低侵襲に採取可能な少量の口腔粘膜組織と細胞足場材料(スキャホールド)から口腔粘膜上皮細胞をコーティングさせた新規尿道カテーテルを開発し、難治性尿道狭窄症を経尿道的治療で治癒させることを目的とする。本研究では、これまでに私たちが確立したウサギ尿道狭窄症モデルに対する新規尿道カテーテルの治療効果を確認し、将来の臨床応用を目指した研究を実施する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、低侵襲に採取可能な少量の口腔粘膜組織と細胞足場材料(スキャホールド)から口腔粘膜上皮細胞をコーティングさせた新規尿道カテーテルを開発し、難治性尿道狭窄症を経尿道的治療で治癒させることである。本研究では、これまでに私たちが確立したウサギ尿道狭窄症モデルに対する新規尿道カテーテルの治療効果を確認し、将来の臨床応用を目指した研究を実施している。 研究期間3年目では、1年目に開発した光硬化性ハイドロゲルから構成されるスキャホールド、2年目に培養方法を確立した口腔粘膜上皮細胞、および、2年目に実施した内視鏡下でのウサギ尿道狭窄部位の内尿道切開を組み合わせ、臨床(ヒト)への治療応用に近い研究を実施した。すなわち、尿道の狭窄部位を内尿道切開しただけでは、一時的な尿道幅の拡張は認められるものの、高率に再狭窄をきたす。そこで、内尿道切開直後に口腔粘膜上皮細胞と光硬化性スキャホールドを投与しカテーテルを留置した。 内尿道切開から1か月後の尿道造影の結果、無処置群(内尿道切開のみ)と比較して、口腔粘膜細胞と光硬化性スキャホールドを内尿道切開直後に投与した群のほうが、有意に尿道幅が大きく、再狭窄予防が認められた。 光硬化性スキャホールドは、光照射によって形状を設計できるため、カテーテルにフィットするように作製できる。本研究成果より、口腔粘膜上皮細胞とスキャホールドをコーティングさせた新規尿道カテーテルを作製し、難治性尿道狭窄症を経尿道的治療で治癒させることができるようになる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画通り、順調に進展している。 口腔粘膜上皮細胞とスキャホールドをコーティングさせた新規尿道カテーテルを開発できる技術を創出し、順調に進展した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究で得られた革新的な成果を、論文や学会で公表し、新しい尿道狭窄症治療方法の1つの選択肢として臨床に提案していく。
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