研究課題/領域番号 |
20K09537
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
吉田 宗一郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (80383280)
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研究分担者 |
高原 太郎 東海大学, 工学部, 教授 (50308467)
熊澤 逸夫 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (70186469)
有田 祐起 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (90815755)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | イメージングバイオマーカー / ホルモン感受性前立腺癌 / 去勢抵抗性前立腺癌 / 全身拡散強調MRI / DWIBS法 / radiomics / 拡散強調MRI |
研究開始時の研究の概要 |
近年、様々な癌腫において活動性病変に対する標的放射線療法が良好な治療効果を示すことが注目されているが、去勢抵抗性前立腺癌の転移病巣毎の活性に基づいた、治療戦略の個別適正化は未だ確立されていない。本研究では、全身拡散強調MRI (DWIBS法)により同定したoligo-progressive去勢抵抗性前立腺癌に対する新規アプローチとしての標的放射線療法を確立するべく、去勢抵抗性前立腺癌の病変毎の活動性を反映する imaging biomarkerとしてのDWIBS法の有用性を明らかにする。
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研究実績の概要 |
これまで拡散強調 MRI信号が、前立腺癌局所病変の質的評価に有用であることが示されてきている。今回、DWIBS法を用いた全身拡散強調MRIの拡散強調信号が、ホルモン感受性前立腺癌及び去勢抵抗性前立腺癌患者における全身の病勢を反映するimaging biomarkerとしての有用性となるかを評価するべく、ホルモン感受性および去勢抵抗性前立腺癌患者の全身病変の信号を定量的評価した。拡散強調信号の定量的解析は画像解析ソフトである BDScore (PixSpace社)を用いて施行した。 ホルモン感受性前立腺癌および去勢抵抗性前立腺癌患者において、転移腫瘍拡散容積とそれぞれの生存関連パラメーターとの関連が確認され、全身拡散強調MRIの拡散強調MRI信号は前立腺癌の予後を予測するイメージングバイオマーカーとなる可能性があることが確認された。さらに ADC低値を示す、より拡散制限が強い部位の体積がホルモン感受性前立腺癌及び去勢抵抗生前立腺癌の予後をより反映することが見出されている。以上の成果により、全身拡散強調MRIは前立腺癌の局在と広がりの評価を可能とするのみならず、拡散強調信号の質的評価により予後を予測する因子として使用できることが確認された。これらの治験に基づき、転移性前立腺癌の拡散強調MRI信号について、さらに詳細な解析を行うべく、radiomicsを用いた網羅的解析を行うとともに、全身治療および局所治療による変化についても網羅的解析を行うことを目標とし、delta-radiomics解析を用いた解析法を進める方針とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
DWIBS法を用いた全身拡散強調MRIの拡散強調信号が、ホルモン感受性前立腺癌患者における全身の病勢を反映するimaging biomarkerとしての有用性が示された。また、拡散強調MRI信号のradiomics解析のplatformが確立し、その解析が進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
転移性前立腺癌の拡散強調MRI信号について、さらに詳細な解析を行うべく、radiomicsを用いた網羅的解析を行うとともに、全身治療および局所治療による変化についても網羅的解析を行うことを目標とし、delta-radiomics解析を用いた解析法を進める。
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