研究課題/領域番号 |
20K09574
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
角野 佳史 金沢大学, 医学系, 准教授 (10397218)
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研究分担者 |
溝上 敦 金沢大学, 医学系, 教授 (50248580)
泉 浩二 金沢大学, 附属病院, 講師 (80646787)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 腎細胞癌 / 免疫チェックポイント / ケモカイン / TCRレパトア / 免疫チェックポイント阻害薬 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
Immuno-oncology(IO)薬では有効例と無効例が比較的明瞭に分かれる。IO薬のみで完全奏効に至らない場合でも、残存部位の手術により完全奏効となることも多い。IO薬を含めた集学的治療で奏効が期待できる症例を見出すバイオマーカーの開発が急務である。本研究では基礎的にCTLA-4やPD-1によって制御されるケモカインシグナルが、免疫寛容機構を介してIO薬耐性に寄与する可能性を探索する。臨床研究パートでは、IO薬を使用する患者の末梢血の耐性機構関連ケモカインおよび免疫細胞解析、T細胞受容体レパトア解析を行う。治療や転移の状態に特異的なT細胞クローナリティを測定し、新規多様性指標を開発する。
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研究成果の概要 |
ヒト腎細胞癌細胞株ACHNおよびCaki-1において、ケモカイン受容体CCR2, 5, 6が高発現しており、ケモカインシグナルの活性が確認された。これらの発現はジテルペンであるカーウェオールとカフェストールで抑制できた。さらに免疫チェックポイント阻害薬のターゲットであるPD-L1も高発現しており、同様にジテルペンで抑制可能であった。ジテルペンは腎細胞癌細胞のAKT/ERKのリン酸化を阻害することで上皮間葉移行を阻害し、増殖や遊走を抑制した。腎細胞癌患者の血清から免疫チェックポイント阻害薬の効果を予測する因子を見出そうとしたが、明確に予測できる因子を同定し得なかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カーウェオールとカフェストールの直接的な抗腫瘍効果のメカニズムとして、ヒト腎細胞癌細胞に対するアポトーシスの誘導による増殖能の抑制と上皮間葉移行の阻害による遊走・転移能の抑制が明らかとなった。さらに、ケモカイン受容体やPD-L1の発現の抑制を介し、ケモカインシグナルの阻害、抗腫瘍免疫応答に作用し、間接的に癌微小環境にも影響しうることが示唆された。腫瘍免疫学的作用により間接的な抗腫瘍効果を発揮する可能性を有することを初めて示した基礎研究であり、腎細胞癌に対する新たな治療薬の開発に繋がる有益な研究であると考えられる。
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