研究課題/領域番号 |
20K09575
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
芳山 充晴 山梨大学, 大学院総合研究部, 研究員 (20422694)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 排尿障害 / 脊髄損傷 / 神経栄養因子 / 代謝型グルタミン酸 / 膀胱 / 外尿道括約筋 / マウス / 神経栄養因子前駆体 / グルタミン酸受容体 / 神経成長因子 / グルタミン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
膀胱収縮と外尿道括約筋活動の協調運動に外尿道括約筋運動神経核におけるmGluR1とmGluR5の部分的な関与が必要であること、慢性脊損によりmGluR1とmGluR5の遺伝子と蛋白の発現様態と機能的役割に変化を来たすということ、その過程に膀胱と外尿道括約筋を制御する神経ネットワークにproNGF/p75信号伝達誘発のアポトーシス/神経可塑性変化が関与していること、そのアポトーシス/神経可塑性変化を阻止することにより排尿筋外尿道括約筋協調不全の発症を予防、もしくは緩和できることを検証する。
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研究成果の概要 |
慢性脊髄損傷マウスは、膀胱平滑筋外尿道括約筋協調不全を呈する。但し、膀胱収縮中、外尿道括約筋が協調し弛緩する活動静止期があり(尿道抵抗の減弱)、その際に尿を排出できる。本研究は、Group I代謝型グルタミン酸受容体であるmGluR1とmGluR5が脊髄損傷マウスの膀胱収縮と外尿道括約筋の協調運動に重要であることを示した。加えて、p75NTRが脊髄損傷後の可塑性変化において、膀胱収縮と外尿道括約筋の協調運動に関わるメカニズムの構築に重要であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性脊髄損傷は、排尿筋外尿道括約筋協調不全を惹起し、排尿障害を起こす。やがて腎機能不全を呈するようになり、時として生命を脅かす。膀胱内が異常な高圧状態になることを回避できるよう、膀胱収縮時には外尿道括約筋が弛緩し、尿道抵抗が減弱することが望ましい。 本研究では、脊髄損傷後に排尿筋外尿道括約筋協調不全を呈するメカニズムの一端を明らかにした。今回の研究成果が、将来的に、排尿筋外尿道括約筋協調不全を緩和し、膀胱と尿道の協調性のある活動へと導く治療法開発に役立つことが期待される。
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