研究課題/領域番号 |
20K09584
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 群馬パース大学 |
研究代表者 |
荒木 泰行 群馬パース大学, 医療技術学部, 講師 (70833383)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 雄性生殖細胞 / 培養セルトリ細胞 / ゼラチン結合アガロース / 精細管様構造 / アガロースカプセル / マイクロカプセル / 3次元培養 / vero細胞 / 中空マイクロカプセル / 精子 / 先体反応 / ゲル |
研究開始時の研究の概要 |
課題①:未熟な雄性生殖細胞とその成熟を助けているセルトリ細胞等の支持細胞を、中空マイクロカプセル内の小さな空間に閉じ込めて培養することにより、精細管を模倣した立体的構造を構築し、維持させる方法を開発する。このシステムを使用して、最終的には未熟雄性生殖細胞からの精子産生を目指す。 課題②:ヒト精子の先体反応は、運動性を保ったまま人為的に高率に誘起することが難しく、顕微授精(ICSI)技術を進歩させるうえでの課題になっている。そこで、中空マイクロカプセル内に成熟精子を注入し、効率的な先体反応誘起法を模索する。
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研究成果の概要 |
SV40 LargeT抗原遺伝子を導入して不死化させたマウス精巣由来細胞からセルトリ細胞1個を単離してクローニングした。また、これらの培養セルトリ細胞から極少数の細胞をマニピュレーターで正確にピックアップして培養し、その増殖率を調査したところ、培養前に静置時間を設けることで少数細胞からでも増殖可能であることを見出した。さらに、ゼラチンを結合させたアガロースゲル内に直径100~200um程の円柱空間を作製してその内部にセルトリ細胞を閉じ込めることには成功したが、生体の精細管と同様な構造になるよう内部管壁の表面に細胞を接着させて培養するまでには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
未熟な雄性生殖細胞である精原細胞を体外で精子にまで培養することに成功した報告は少ない。その原因の1つとして、生体で精子が生産されている精細管では中空管構造になっているにも関わらず、多くの報告は平面培養によるものであることがあげられる。したがって、本研究で実施した様な形状が精細管に類似した立体構造体であり、かつ内部に精子発生の支持細胞であるセルトリ細胞を接着させて培養する技術の開発は、精子の体外成熟培養を成功に導くものと考えている。 精子を体外で培養することが可能になれば、精子発生に関するメカニズムの研究が発展するだけでなく、無精子症などで悩む男性不妊症患者を救う道が開ける。
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