研究課題/領域番号 |
20K09590
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
笠原 好之 東北大学, 医学系研究科, 講師 (20511835)
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研究分担者 |
高野 裕治 人間環境大学, 人間環境学部, 教授 (00424317)
請園 正敏 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 知的・発達障害研究部, リサーチフェロー (50787778)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ASD / 胎児 / 自律神経 / 胎児心電図 / モデルマウス / 母体免疫活性化 / 胎児発達 / 周産期 / 自閉症スペクトラム障害 / 自閉症 |
研究開始時の研究の概要 |
母体の免疫活性化(MIA)は胎児発達や流産・早産などの周産期リスクとなる。また産子の将来の自閉症スペクトラム障害(ASD)のリスクを高める。本研究ではMIA動物モデルを用いてIL-6およびIL-17が上昇したときの胎児状態の検討を行う。氷塊にはマウス胎児心電図計測を用いることで心拍変動や自律神経機能、母児の同調などの生理学的状態を捉え周産期リスクの病態機序と将来のASD発症に至る生物学的機序を明らかにし、ASD超早期診断を可能にする基礎的データの集積を行う。
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研究成果の概要 |
妊娠期の母体環境は胎児の発達や流産・早産といった周産期リスクに直結する。とりわけ、母体の免疫活性化(MIA)は、産子の将来の自閉症スペクトラム障害(ASD)のリスクとなる。本研究ではMIAのモデルマウスを用いて、胎児の心電図を計測することで胎児の生理学的特徴を捉え、ASDの胎児期における病態の解明と、胎児期からの早期診断の可能性を検討した。その結果、MIAマウスの胎児では、自律神経系の活動が変化していることが明らかになった。これは、ASDの胎児期の病態を初めて示したものであり、ASDの胎児期からの早期診断につながる結果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ASDのリスクには胎児期の環境要因が重要であったにも関わらず、これまでは胎児期の研究は非常に限られていた。この要因として胎児期は計測が難しいことが挙げられるが、本研究では我々が開発した胎児の心電図計測技術を用いることで、胎児の検証が可能になった。ASDモデルマウスの胎児では、自律神経活動が変化していることを見出した。ヒトにおいても胎児の心電図計測は可能であるため、マウスにおける結果はヒトの診断や治療に直結する成果である。これまで不明であった胎児期のASDの病態が明らかになったことと合わせ、学術的意義および社会的意義は非常に大きい。
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