研究課題/領域番号 |
20K09594
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 日本女子大学 (2022-2023) 東京医科歯科大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
佐藤 憲子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (70280956)
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研究分担者 |
宮坂 尚幸 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (70313252)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | DOHaD / ポリジェニックリスク / 胎児発育 / 妊娠中体重増加量 / 栄養プロファイリング / 胎児発育トラジェクトリー / 遺伝子型 / 低出生体重児 / 高血圧 / 子宮内環境 / 胎盤 / ゲノム / 分位点回帰 / エピゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
DOHaD仮説では、低出生体重児の疾患リスクが高い理由は、胎生期環境が成長プロセスを阻害し疾患体質を形成するためとされ、胎生期環境の改善が我が国の重要な課題と認識されている。本研究は、母児の遺伝子型やメチロームを解析し、SNP群やエピゲノムで特徴づけられる疾患経路と胎児成長トラジェクトリーの対応関係を明らかにし、遺伝と環境が寄与する潜在的な疾患リスクと胎児成長プロセスとの関係を明らかにする。
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研究成果の概要 |
胎盤に代表される胎生期の環境は胎児の成長に重要な影響を及ぼし、不適切な環境は疾患体質の形成につながる可能性がある。本研究は、胎児の成長プロセスを胎児発育速度トラジェクトリー解析により評価した。特に、妊娠後期における成長遅滞や在胎期間別出生体重の低下に影響を与える要因には、妊婦の遺伝的な血圧上昇リスクの胎盤発育阻害効果があることを示した。さらに、臍帯血エピゲノム解析により、母体栄養が児の免疫細胞組成に与える影響も明らかにした。本研究ではまた、日本人妊婦の食事の質の評価に初めて汎用性のある栄養プロファイリング指標を用いた。胎生期環境改善による疾患予防と健康増進戦略の基盤となる新たな知見を提供した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本における出生体重の低さと若年女性の低体重の問題は、国家的な課題として注目されている。これらの問題に対処するためには、科学的根拠に基づいた周産期管理の戦略が不可欠である。本研究は、母児ゲノム情報が、胎児の成長管理と出産後の母親および子どもの疾患予防に役立つ可能性を示唆した。また、妊娠中の食事の質を客観的に評価して改善する重要性、そして妊娠中の体重増加が胎児の発育に及ぼす影響の個人差を明らかにした。これらの発見は、より精密な個別化されたアプローチを開発するための基盤を提供した。
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