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体外培養条件による性決定エピゲノム変異克服への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 20K09596
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

岡下 修己  大阪大学, 大学院生命機能研究科, 助教 (10757933)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード性決定 / 体外受精 / エピゲノム / DNAのメチル化 / 体外培養
研究開始時の研究の概要

近年、体外受精などの生殖補助医療による胎児への影響を疑う研究が進んでおり、エピゲノム修飾の異常を起因とした疾患を有する子供の割合が自然妊娠で産まれた場合に比べ、生殖補助医療で産まれた場合において高い傾向にあることが報告されている。
エピゲノムは性決定などの個体発生に極めて重要な生命現象の分子基盤を担っている。先行研究において、体外受精における受精卵・初期胚の体外受精用培養液や胚培養液への暴露がエピゲノム修飾の変異を起こし、マウスの性決定に影響を及ぼすことが明らかになった。
そこで本研究では、体外受精用培養液や胚培養液を構成するどのような成分がどのようなメカニズムで性決定に影響するのか明らかにする。

研究成果の概要

自然交配により誕生したXY型Jmjd1a欠損マウスは、雌雄の中間的な表現型を示す。一方、このマウスを体外受精により作製すると、雌雄のバランスが雌の方へと傾き、全個体が完全な性転換を引き起こしていた。この結果は、受精卵・初期胚の体外受精用培養液や胚培養液への暴露が性決定に影響を及ぼす可能性を示していた。そこで本研究では、CRISPR/Cas9システムを応用したエピゲノム編集及び培養液への薬剤投与により、既存の体外培養条件による胎児への影響を修正できるのか挑戦を試みた。その結果、移植前の胚においてSryプロモーターのDNAメチル化を低下させることで性転換の促進が修繕できることが明らかになった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、エピゲノムの観点から性決定メカニズムを理解する独自のテーマであり、遺伝要因だけでなく環境要因による性の攪乱を定量的にアプローチする点に特色がある。本研究結果は性決定の仕組みの解明に繋がる非常に意義のある成果である。さらに、本研究成果は学術的価値だけでなく医学的な意義も大きい。本研究では、体外受精がエピゲノム変化を起こすことで胎児の性決定に影響を及ぼすことを明らかにしており、生殖補助医療によるエピゲノム修飾の異常を起因とした疾患の発症メカニズム解明やその治療を目的とした研究の道標になることが期待される。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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