研究課題/領域番号 |
20K09611
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
瀧澤 俊広 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (90271220)
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研究分担者 |
大口 昭英 自治医科大学, 医学部, 教授 (10306136)
高橋 宏典 自治医科大学, 医学部, 教授 (80544303)
大倉 定之 日本医科大学, 医学部, 助教 (10731036)
根岸 靖幸 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50644580)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 産科学 / 胎盤 / ウイルス感染 / DROSHA / 妊娠 |
研究開始時の研究の概要 |
この研究は、遺伝子発現調節を行っているmiRNA(短鎖ノンコーディングRNA)の生合成酵素として報告されているDROSHAの胎盤における新しい機能を解明し、臨床応用(創薬技術開発など)につなげる基盤研究である。胎盤(栄養膜細胞)におけるDROSHAによる一本鎖(+)RNAウイルス防御機構の解明は、先天性風疹症候群を引き起こす風疹ウイルスだけでなく、他の一本鎖(+)RNAウイルスに共通するウイルス防御機構の解明につながり、産科・周産期医療のウイルス予防・治療戦略に貢献することが期待できる。また、DROSHAが胎盤に発現している遺伝子と結合していることは報告がなされておらず、新しい機能解明の突破口につながる研究となり得る。
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研究成果の概要 |
この研究により、胎盤栄養膜細胞DROSHAは、胎盤特異的miRNAの生合成酵素としての機能を有しているだけでなく、一本鎖プラス鎖RNAウイルス感染(風疹など)に対して、DROSHAが核内より細胞質に移動し、哺乳類が持つ主要なウイルス感染防御機構(RNA干渉、インターフェロン)には属さない、真核生物が本来有している抗ウイルス作用(DROSHAによるウイルス クランプ)を発揮すること、ウイルス感染を抑制する胎盤特異的miRNA-オートファジー機構におけるVTRNA1-1へのデコイ作用を示唆する結果を得た。胎盤栄養膜細胞DROSHAの新しい胎盤ウイルス感染防御機構の一端を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究により、胎盤栄養膜細胞のDROSHAが、miRNA生合成酵素として働いているだけではなく、胎盤ウイルス感染防御機構の一躍を担っていることを明らかにしたことは、産科婦人科学・周産期医学におけるウイルス感染予防・治療戦略の先駆け研究の役割を果たしたと考えられる。 胎盤栄養膜細胞DROSHA自身による一本鎖プラス鎖RNAウイルス感染防御機構は、先天性風疹症候群を引き起こす風疹ウイルスだけでなく、他の一本鎖プラス鎖RNAウイルス(デング熱ウイルス、C型肝炎ウイルスなど)に共通するウイルス感染防御機構であり、産科・周産期医療のウイルス感染予防・治療戦略に貢献することが期待できる。
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