研究課題/領域番号 |
20K09616
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
村上 節 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20240666)
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研究分担者 |
辻 俊一郎 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (30601546)
樋口 明日香 滋賀医科大学, 医学部, 客員助教 (90613480)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | secondary infertility / cesarean section / 帝王切開瘢痕症候群 / 慢性子宮内膜炎 |
研究開始時の研究の概要 |
帝王切開後に子宮峡部創陥凹を認め、不正子宮出血、月経痛、慢性の骨盤痛および不妊症などの症状をきたす帝王切開瘢痕症候群(Cesarean Scar Syndrome: CSS)は未だ日本産科婦人科学会の用語集にも掲載されていない比較的新しい疾患概念であり、その対応についても一定の見解はないのが現状である。 本研究は、まずCSSを呈する子宮峡部創陥凹の病態生理を解明し、CSSという疾患を正しく診断し適切に治療するらめの基礎をつくるものである。また、カニクイザルを対象として、CSSの予防策として、帝王切開後の陥凹を生じさせず元通りに治癒せしめる帝王切開の手技確立を目指すものである。
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研究成果の概要 |
帝王切開分娩後に過長月経、不正子宮出血、月経痛、性交痛や慢性の骨盤痛のほか、不妊症を呈する帝王切開瘢痕症候群の病態を検討した。子宮峡部創陥凹ではCD138陽性細胞が検出され、子宮内では炎症性サイトカインが上昇しており、慢性子宮内膜炎と同様の病態を呈していることが判明した。手術療法により、70%が妊娠し、妊孕能回復に貢献することが示された。帝王切開手術時の帝王切開瘢痕症候群を予防できる縫合方法の比較試験は現在進行中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
晩婚化少子化の風潮の中で、挙児希望を有する帝王切開後の続発性不妊症の大きな原因となる帝王切開瘢痕症候群の病態に対する理解を深め、治療方法の選択基準を示したことは、実地臨床上の大きな成果である。 また、帝王切開瘢痕症候群を生じさせない縫合方法の比較試験の結果が明らかになれば、社会的にも大きな反響を呼ぶものと考えられる。
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