研究課題/領域番号 |
20K09617
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小玉 美智子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70791391)
|
研究分担者 |
澤田 健二郎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (00452392)
橋本 香映 大阪大学, 医学部附属病院, 特任准教授(常勤) (90612078)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | Sleeping beauty / トランスポゾンスクリーニング / 子宮平滑筋肉腫 / 発症 / 増悪 / 薬剤抵抗性 / フォワードジェネティクス / 発生 / 治療抵抗性 / Sleeping beautyトランスポゾン |
研究開始時の研究の概要 |
先行研究であるSBトランスポゾンによる子宮平滑筋肉腫発症に関与する癌遺伝子スクリーニングの中で樹立された、マウス平滑筋肉腫腫瘍由来細胞株を用いる。これらの細胞株はPten完全欠失・Kras活性化をベースに、SBトランスポゾンが全ゲノム上に渡ってランダムに転移挿入を繰り返しす株である。この細胞株を免疫正常マウスにorthotopic あるいは皮下に移植して生着させた後、子宮平滑筋肉腫に対して現在推奨されるレジメンであるドキソルビシン単剤療法あるいはゲムシタビン・ドセタキセル併用療法を行って、これら薬剤への抵抗性を示した腫瘍を回収し、薬剤抵抗性に寄与した遺伝子の同定行うものである。
|
研究成果の概要 |
子宮平滑筋肉腫は非常に悪性度が高い希少悪性腫瘍であり、発症や転移の機序に不明な点が多く確立された治療法が存在しない。それらの機序解明を目指して我々はマウスモデルを用いた網羅的な癌遺伝子同定法であるSleeping beautyトランスポゾンスクリーニングを行い、子宮平滑筋肉腫発症・増悪に関与する遺伝子を複数同定した。その中より、マウス原発腫瘍に最も高頻度に認められた変異遺伝子であったZfp217及び、肺転移巣でのNrd1について、両遺伝子のヒトホモログであるZNF217及びNRDCのヒト平滑筋肉腫における働きを検証し、両遺伝子発現抑制による治療効果が期待されることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非常に悪性度が高い希少疾患である子宮平滑筋肉腫に対する治療は確立されておらず、新たな治療戦略の確立が望まれている。本研究により子宮平滑筋肉腫に対する新たな治療標的を複数見出し、そのうちの2遺伝子について検証を行い有効性を確認できた。今回検証可能であった遺伝子以外についても今後に期待が出来る結果と考える。 希少疾患であることから本疾患を対象とした大規模な遺伝子プロファイルデータセットは存在せず、また将来的にも困難であると想定される。このような希少疾患の発症・増悪に関与する遺伝子異常の同定は極めて難しく、その点においてSBトランスポゾンによるフォワードジェネティクス手法が非常に有用であったと考える。
|